音楽まみれの生活に垣間見せる女の子らしい一面
ポイントになるのは、音楽に溢れた生活の中に女の子らしい一面がほんのり織り交じっていること。
鏡の前で髪の毛を整えるのは男だって同じですが、その際にパーカーのフードを被って見せるのがチャーミング。
ソファに座ってクッションを抱きしめているシーンもまた然り。
そういうちょっと子供っぽい仕草がなんともグッとくるんですよね。
音楽機材に混ざってマニキュアが置かれているのも、音楽に没頭しつつもお洒落に気を遣う様子を彷彿とさせます。
ただの私生活の中に華があるから
ただ私生活のような一面を映したMVが魅力的なわけではありません。
この作品は「ただの私生活なのにどこか華を感じさせる」から魅力的なのでしょう。
これはSummer Gateも同じ。
ただ夜の街を行くだけではなく、主人公の彼女が何か抱えているような印象を受けるから惹き付けられるのですね。
歌詞の内容をチェック!
ここまでMVを読み解いて来ましたが、その内容から歌詞が気になってくるところ。
ということで、ここで歌詞も少し覗いてみましょう。
きっと「主人公はこういう気持ちで過ごしていたんだなー」とMVともリンクしてくるのではないでしょうか。
夢見心地の彼女…一度は終わった恋なのに?
Ah...darling,darling
愛してるわ
Ah...darling,darling
夢みたいね
あの人を消せない季節は巡り
あの日と同じ朝が来て
出典: Bedtime Eyes/作詞:Chiaki Sato 作曲:Chiaki Sato
大好きな彼と過ごす時間は彼女にとってまさに夢のような時間。
同じように彼のことを想う時間だって彼女は夢見心地…かと思っていたら、どうやらこの恋は一度終わってしまっているようです。
そして意味深なのが「あの日と同じ朝が来て」という部分。
これは、きっと彼と一緒に過ごしていた頃と同じ朝ということ。
つまり彼女は一度は彼と別れたものの、今また彼と巡り会うことが出来たのでしょう。
もう戻らないと思っていた、忘れられなかった彼がまた自分のそばに居る。
「夢みたい」と言っていたのも、なるほど腑に落ちますね。
彼が目の前に居ることさえ夢のようなのに…
鍵を閉めたら泣きそう 笑ったふりするから
ここにいていい?でもね溢れたら
出典: Bedtime Eyes/作詞:Chiaki Sato 作曲:Chiaki Sato
鍵を閉めたらというのは「2人きりになったら」のような意味ではないでしょうか。
別れても尚彼を想い続けた主人公にとって、今彼と居ることは願ってもないこと。
人前に居ればこそ耐えられてはいたものの、部屋で2人きりになったとあれば、涙も溢れ出してしまうでしょう。
それでも彼女が「笑ったふりする」と言っているのは、自分が泣くことで彼が困ってしまうと思っているからでしょうか。
悲しみ隠さなくていいよって言って
涙を掬い上げてキスして抱いてちょうだい
出典: Bedtime Eyes/作詞:Chiaki Sato 作曲:Chiaki Sato
「笑ったふりする」と言っていたのも本心ではありません。
本当は思い切り泣いて、彼に抱きしめてもらいたい。
この本心を主人公が隠そうとしたのは、きっとそれが高望みのように思えたからではないでしょうか。
彼が目の前に居ることさえ夢のような話だと言っているのに、そこまで自分の願望を突き通してしまってもいいのかという戸惑いです。
MVの表現と繋がるのは?
MVの中で彼女が幸せそうに過ごしていたのは、彼と再会した日のことを思い返してのものを表現しているように感じました。
きっと彼女は思い切り泣いて、彼に抱きしめてもらえたのでしょうね。