映画のため?それだけじゃない…

ハルレオ【さよならくちびる】MV解説!映画の世界観を覗き見しちゃおう!小松菜奈と門脇麦の演奏にも注目の画像

「ハルレオ」そして「さよならくちびる」これを見ただけで何だか胸がキュンとします。

映画に登場するユニットの名前と、その映画タイトルなのですが…。

『さよならくちびる』は、2019年5月31日に公開予定の日本映画。主演は小松菜奈と門脇麦。「さよならくちびる」を秦基博が提供し、主演の2人が音楽ユニット「ハルレオ」として歌唱する。キャスト:小松菜奈・レオ 門脇麦・ハル 志摩・ 成田凌

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/さよならくちびる

あくまで映画の中だけというぜいたくな設定。

MVも映画の公開のお知らせのためなのですが、それだけではもったいない映像です。

画面が心に忍び込んできます。

3人の未来は…?

ハルレオ【さよならくちびる】MV解説!映画の世界観を覗き見しちゃおう!小松菜奈と門脇麦の演奏にも注目の画像

映画のストーリーはすべてが明るい話ではありません。

タイトルについた別れの言葉がそれを暗示しています。

登場人物たちを映像と音楽で描く「さよならくちびる」。

別れに向かっていくのは3人のためなの?まずはMVのストーリーをそっと追いましょう。

(本編のストーリーは公式サイトでチェックが可能です。)

解散を意識したデュオ“ハルレオ”と、付き人シマ。最後にうみ落としたその曲は、3人の未来を変えていく――。主題歌 提供 秦 基博・挿入歌 提供 あいみょん 奇跡の音楽映画誕生

MVがすでに映画です

2人と1人で作り上げる静かな音のショートムービー♪

非日常を描く日常風景

まず画面に出てきたのは、洗濯物が入った白いプラスチックのかごと備え付けのオシャレなランドリー。

日常生活のためには必要なものです。

でも画面をよく見るとこの日常とかけ離れた様子が映りこんでいます。

カメラが映し出しだのは2人の女子と1人の男子。

映画「さよならくちびる」の中のハルとレオ、そして男子は付き人役のシマです。

バスタブは3人が座るのにちょうど良いサイズ。でもどうしてそこに座っているの?

シャワーを浴びる訳でも無く、ここにいる3人は何かを考えているのでしょうか?

MVからは何も考えていない…、ただ3人で時間が過ぎていくのすら見たくない表情が読み取れます。

日常の生活があるから分かる、非日常の世界。

現実とは変わる鏡に写る姿で、日常からもう一歩距離をとりました。

充実した日常がムリならば、心の中だけでも非日常を求めたのに、そこには馴染めない3人がいます。

楽しく明るい世界なんて、現実にはあり得ないのがとっくの昔に分かっていたのかもしれません。

ハルとレオそしてもう1人

2人のこれまでの時間

ギターを弾き語りするハルとレオの場面に変わりました。

ギターを抱えた横顔の向こうにあるブラインドを通して差し込む光。

その場にフツーにあるものを一つ一つ丁寧に映していきます。

ギターを弾きながら歌う2人はあまり笑っていません。

目を合わそうとしても合わせない2人。目を合わせ無くても声は合わせられます。

2人はいつでも一緒に歌ってきました。これまで一緒に過ごした時間の長さだけではありません。

密度の濃い時間を2人で作りながら歌ってきました。

裏側で思っていることが…

2人と1人が一緒にバスタブに座る姿が再び映ります。

寄り添うハルとレオ、そこには入り込むことが出来ないシマ。

3人がお互いを分かり合えていると思っていたのに、それは違っていたことに気が付きました。

語り掛けたのに、開く方向を間違えてしまった心の扉

その結果言葉も交わさずバスタブの中にいます。何かを言葉にしようとしても虚しいだけ。

思いを言葉にしても、そこに自分の本当の心があるかどうかが不安です。

このまま時間が過ぎていくのなら、ズッとここに座っていたいと思っているのでしょうか。

ギターを弾くことも歌うことも忘れて、自分たちの思いの中だけで存在していれば…。

ただ座っているだけ、今はそれでいいのです。

表面には出しても分かってはもらえない、本当の思いを抱えて座っています。