爆弾ジョニー【唯一人】
「唯一人」の概要
2014年6月に爆弾ジョニーが「唯一人」のCDを発売しました。
突き抜けたサウンドが特徴的な5人組バンドですね。
彼らの歌は聴いていると、自然と元気が出てくるから不思議です。
「唯一人」はそんな彼らの代表曲といってもいいでしょう。
才能がなくてもいいから、好きなことに全力をつくすことの気持ちよさを歌い上げています。
またこの曲はアニメ「ピンポン」のために作られた曲です。
そのことを頭に入れて、彼らが歌に込めたメッセージを探っていきたいと思います。
アニメ「ピンポン」のOPに抜擢
「ピンポン」は2014年4月に放送された漫画原作のTVアニメです。
アニメで描かれているテーマは「才能」。
見ていて辛くなるほど、作中では才能のアリ、ナシが描かれています。
どうあがいても才能がないものには、花は咲かない。
それでも作中のキャラクターたちはあがいて、もがいて、何でもいいから掴み取ろうと手を伸ばします。
まさに描かれている内容は「唯一人」そのものです。
もし本曲を気に入ったのならば、アニメもおすすめです。
作風は独特ですが、騙されたと思って見てください。
ひと度見れば、最後まで一気にみてしまうほどの面白さを約束します。
歌詞解説スタート
僕は少し心が折れかかっている
新しい時代が来たのに
煮詰まって抜け出せない
この道が真っ直ぐ過ぎて
逃げれもしない
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー
この曲が発売されたのは2014年ですが、歌詞は令和の時代にぴったりです。
前の時代は終わり、これからは自分たちの時代だと盛り上がる場面。
しかし歌の中の「僕」は悩んでいるようです。
周りが盛り上がっていても、自分だけ前の時代に置いていかれた感覚なのでしょう。
「自分だけ成長していないんじゃないか?」ともやもやしています。
歌詞の「真っ直ぐな道」は勝負の世界を表しているのでしょう。
実力だけがモノを言う世界で小細工は通用しません。
努力しつづける者だけが、生き残る世界。
彼は進んでも進んだ気がしないほど長い道のりを前に、心が折れかけているようです。
この曲は高校生の自己実現の悩みを描いた歌なんですね。
勝手に比較して、勝手に落ち込む
選ぶにも道がなくて
迷走中
何がしたいかひとりわからなくて
妄想中
自分と他人を比べて堕ちて行く
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー
ここのフレーズは先ほどの歌詞と似たようなことを歌っています。
勝つためには目の前の道を、ただひたすらに進むしかありません。
そんなことは彼も分かっています。
それでもどこかで怠けたいという心があるのでしょう。
無いと分かっていても、勝利への近道をついつい探してしまいます。
やらなくてはいけないのに、何もしていない自分。
彼自身も、自分のことがよく分からなくなっているのでしょう。
そうして一人悩んでいる間に、他の人はどんどん自分の道を進んでいきます。
一人だけ置いてかれているという焦燥感。
自分と他人を勝手に比較しては「自分のほうが遅れている」と勝手に落ち込んでいます。
君はライバル
「たった」一度の人生
君は世界にたった一人だよ
僕は世界にたった一人だよ
ねえ、そうでしょ?
君にしかできないことなんて
ないかもしれないけど
何もしないまま消えてゆくのかい~
「僕だって誰だって気持ちイイことがしたいだけえ!」
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー