スタジオでの飲酒の影響が醒めてきた頃合いだろう夜に場面が変わります。
バックトラックに英語の会話のサンプリング。
黄色いTシャツ姿のKOJOEが運転席に、3人の仲間たちが助手席や後部シートに身を沈めるのです。
夜のドライブ・クルージングが始まりました。
ドライブの仲間はKOJOEを含めて皆、男性ばかりのメンバー構成になります。
KOJOE、GAPPER、WATTER、DJ POMの計4人。
東京の様々な箇所を通り過ぎてゆくBMW。
ビルディングから漏れる灯りなど、夜の東京の美しさが随所に挿入されます。
魅力的な女性たちに男性チームは?
次いで歩行者に若い綺麗な女性3人が現れます。
窓から身を乗り出して女性たちにアプローチするお盛んな男性メンバーたち。
運転するKOJOEもサイドガラスを下げて、運転席から女性たちに釘づけになります。
女性たちも笑顔で手を振り男性からのアプローチに応えるのです。
ところが大きなクラッシュ音が挿入されると、BMWが街灯に突っ込んでしまいました。
車から出てボンネットが全開になって壊れたBMWを確認してお手上げするKOJOE。
MVは不穏な終わり方をします。
綺麗な女性が視界に入っても、よそ見運転にはくれぐれも注意しましょうね!
クールかつユーモラスなMV「24」
エレガントなサウンド、曲調ではありますが、MV自体は非常にユーモラスなラストを迎えました。
MVの中での男たちの愉快な結束は、終盤に現れた女性たちの出現で致命的な破綻を迎えたとも読めます。
いろいろな解釈が可能ですね。
KOJOEの眼差し
このMVには運転者のKOJOEが捉えたであろう様々な標識、街並みがそこかしこにインサートされています。
KOJOEの眼差しが捉えたイメージや風景たち。
KOJOEと一緒に高級車BMWでゴージャスなドライブしているような錯覚に陥ります。
BMVの優雅な走り自体が印象的です。
サマーチューン「24」の魅力を体現したMVといえるでしょう。
服装や日差しと空模様から8月の終わりを想定しているのが分かります。
まず「24」という楽曲自体がスムースな歌唱とラップで歌われていて非常に心地が良いです。
ビート・メーカー・NARISKの役割
今回の「24」の音楽プロデューサーは福岡のビート・メーカー・NARISK。
彼が紡ぐビートがKOJOEを虜にしたのでしょう。
それにしても静謐なピアノのコード・ストロークと電子音やビートの交錯が素晴らしいバック・トラックです。
アルバムを担う様々なプロデューサー
「24」はアルバム「セカンド・チャイルドフッド」に収められています。
他の収録曲の大半もNARISKのプロデュースによるのです。
その他にもKOJOE自身や、「here」に引き続いてillmoreなど様々なプロデューサー陣が関わっています。
アルバム「セカンド・チャイルドフッド」は全14曲
「inori」から始まる全14曲。
熱い作品やクールな作品、両者が混在している作品などヴァラエティに富んでいます。
ラップと歌を自由自在に操るKOJOE。
KOJOEが多くのラッパーたちの憧れや信頼を得ているのがよく分かります。
レーベル元「P-VINE」に注目したい
アルバムのレーベル元であるP-VINEはブルースからロック、ジャズ、HIP-HOP etc.
本当に多彩なアーティストを抱えているのです。
P-VINEから出ているどの作品も中身が濃いので、「レーベル買い」する人たちもいるほど信用されています。
ぜひ他のアーティストにも目を配ってみてください。
次作MVは画期的なドローンによる撮影「Day n Nite」
KOJOEは「24」のMV公開の後に、前アルバム「here」から「Day n Nite」のMVを発表します。
こちらも少しだけチェックしていきましょう。