あなたが何をしている時も、私の心はあなたを想っているよ。

私の時間とあなたの時間は違っているけれど。

たとえ、あなたが私から離れたとしても…。

私はこれからも時間がくるのを待ち続けるでしょう。

だから、あなたを手放すの。

別れたとしても常に主人公の心の中にあるのは、彼の存在。

二人の時間が違うという描写から、国を跨いだ遠距離恋愛だったことが分かります。

だから長い間電話をしてしまったことを主人公は後悔していたのです。

時差があることで、彼は相当眠かったのでしょう。

それはすれ違ってしまっても仕方がありません。

主人公はきっと、彼が何かを成し遂げて自分の国へ戻ってくることを願っているのでしょう。

しばしのお別れ

さよならも 今 少しだけ
いつの日か きっと 会えるだろう

出典: クロニック・ラヴ/作詞:中谷美紀 作曲:坂本龍一

いつかまた彼と自分の道が繋がる日がくる…。

そう確信しているからこそ、主人公は別れるという選択ができたのです。

今が苦しくても、寂しくても、この別れは自分たちに必要なことだと主人公は思っています。

お互いの存在は大切でも、他の何かをする上では障害になってしまうこともあるでしょう。

その時に何が必要なのか、自分は邪魔になっていないだろうか。

そんな風に相手の人生のことまで考えることは、なかなかできることではありません。

主人公は本当に彼のことを愛しているのです。

遠い空から彼を見守る

おやすみなさい

あなたと僕をつないでるサテライト
今夜と明日を一緒に感じてる
あなたの呼吸が静かになるのを
ここから僕はそっと見届けるよ

出典: クロニック・ラヴ/作詞:中谷美紀 作曲:坂本龍一

一行目に登場する「サテライト」とは、人工衛星のこと。

みなさんは空を見上げている時に人工衛星を見たことはありますか?

実は夕方や明け方頃、よーく目を凝らしていると稀に肉眼でも見ることができるのです。

主人公が人工衛星を見る頃、彼はちょうど真夜中の時間帯にいるのでしょう。

目を閉じると、彼が眠っている様子が浮かびます。

そんな彼に主人公はそっとおやすみと呟くのです。

いつか、あなたに

地平線ギリギリまでの星空に
願いを込めて僕は今叫ぶよ
涙の味もこの胸に馴染んで
いつしか穏やかな波がさらうよ
乾いた風を素肌に受けながら
口笛吹く君はあの空の色

出典: クロニック・ラヴ/作詞:中谷美紀 作曲:坂本龍一

主人公が今過ごしているのは、夕方か明け方。まだ星は出ていません。

しかし、彼が眠っている場所の空には満点の星が広がっています。

その星空を想像してある願いを込めるのです。

それはきっと「いつか会えますように」という願い。

切なくも温かい主人公の願いに、心が少し痛みます。

主人公はこれからも毎日彼を想うのでしょう。

おわりに

中谷美紀の楽曲【クロニック・ラヴ】。

不思議な雰囲気が漂うメロディからは想像もつかない、切ないラブソングでした。

主人公の一途な思いに、心を動かされた人もいるのではないでしょうか?

この楽曲はハッキリと「遠距離恋愛」と明記しているわけではありません。

しかし、「電話」や「サテライト」という言葉で仄めかしている秀逸な歌詞です。

女優として高い演技力を見せている中谷美紀。

作詞の才能もあり、英語も堪能なんて、かなりの才色兼備です。

最後に、彼女が出演していたドラマ映画主題歌をご紹介します。

かつて一時代を築いた沖縄のロックバンドORANGE RANGE(以下レンジ)。彼らの名曲「ラヴ・パレード」について紹介します!

こちらの楽曲は、中谷美紀がヒロイン役を務めた映画『電車男』主題歌です。

ドラマ化もされ、当時とても流行った映画なので観たという方も多いのでは?

ORANGE RANGEはこの映画の脚本を最後まで読み、楽曲をつくったそうです。

そのため、かなり映画の内容とリンクしているのでぜひチェックしてみてください。

2015年にリリースされたandropの楽曲「Ghost」は心の葛藤や本来の自分の姿をありのまま表現した作品です。ドラマ「ゴーストライター」の主題歌にも起用されました。今回はドラマの内容ともリンクしている歌詞の内容を徹底的に解釈していきたいと思います。

ドラマ『ゴーストライター』の主題歌となった、andropの楽曲【Ghost】

中谷美紀はこの作品で水川あさみとダブル主演を果たしています。

売れっ子の作家でありながら、小説家希望の後輩に嫉妬する中谷美紀演じる女性。

自分にないものを持っている人のことが羨ましい…。

そんな混沌とした気持ちを優しく描いている楽曲となっています。

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