ごめんなさい

おうちの人におこられるかな
呼び出したりしてごめんごめん

出典: 夕暮れどきはさびしそう/作詞:天野滋 作曲:天野滋

きっと、家のお父さんやお母さんが心配しているかもしれない。

こんなことをした僕は当然、怒られるでしょう。

そう思う気持ちがいっぱいになって、とても甘い気分になれないのです。

主人公は「ごめん」を2回、繰り返します。

精一杯の、彼の謝罪の言葉なのです。

しかし、次の歌詞で、彼の真の思いが伝わります。

帰らないで…

もうちょっとだけ一緒にいよう
帰りたいなんていわないで

出典: 夕暮れどきはさびしそう/作詞:天野滋 作曲:天野滋

今、ここに来たばかりだからもう少し、僕と一緒にいてほしいのです。

どうか、「帰りたい」とは言わないでください。

それでは、せっかく僕の夢がかなったのに、あんまりです。

とつとつと、主人公の心の声が、思いを伝えます。

この後も、さらに主人公の思いは止まらないのです。

好きなのに、笑ってくれない

そうか君は笑うのが
下手になっちゃったんだね
あんまり僕を困らせないで
そろそろ笑ってくれよ

出典: 夕暮れどきはさびしそう/作詞:天野滋 作曲:天野滋

ここからのフレーズは、主人公の焦る気持ちが続出します。

彼女が笑わずに、ふくれ顔を続けるのは、僕のせいじゃない。

君が、笑い方を忘れてしまったんだろう。

でも、それでは、僕が困るんです。

いつもの、笑顔の素敵な君で、いてもらいたいのです。

思惑が外れてしまった主人公は、最後のお願いを彼女にします。

もそれにう、魔法の切れる時間も迫っています。

早く、僕のためにニッコリ、笑ってください。

困り果てた主人公は、懇願するしかありません。

でも、彼女は笑ってくれません。

歌詞の中に、主人公のあきらめの心情が漂い始めます。

そして、このあとに続く歌詞で、主人公は最後の心の叫びを口にします。 

恋のはじまりは、いつも片思い

僕は真剣なんです

こんな河原の夕暮れどきに
呼び出したりしてごめんごめん
笑ってくれよウフフとネ
そんなにふくれちゃいやだよ

出典: 夕暮れどきはさびしそう/作詞:天野滋 作曲:天野滋

「魔法でも、なんでもいい。

君さえ、僕のそばにきてくれるなら。

びっくりさせたのは、悪かったと思っています。

でも、こうするより、いい方法が思い浮かばなかったのです」。

主人公の彼は、自分の思いのたけを精一杯、綴ります。

ただ、彼女の笑顔が見たかったのです。

一緒に肩を並べて、きれいな夕暮れ時の河原で時間を過ごしたかったのです。

ただ、それだけだったのです。

そして、曲は同じフレーズを3度、繰り返して演奏を終わります。

主人公の願いかなわない、片思いを消し去ってゆくかのように。

恋は妄想

夕暮れどきはさびしそう
とっても一人じゃいられない

出典: 夕暮れどきはさびしそう/作詞:天野滋 作曲:天野

主人公は、叶わぬ思いを胸に秘めて、夕暮れどきに堤防にいます。

そして、今日も一人です。

いつになったら、自分の願いが叶うのか?

それは自分にも分かりません。

ただ、いつの日か、思いが叶ってこのベンチに肩を並べられる日を夢みます

それまでは、淋しさを胸にしまって堤防の散歩を繰り返すのです。

片思いをテーマにした名曲