インディーズ時代から独自の世界観を魅せるL'Arc〜en〜Ciel
インディーズ時代の彼らは、インディーズでありながらサウンドが土台からしっかり作り込まれていました。
彼らの容姿もさながら一般的にヴィジュアル系をイメージさせます。
しかし実際に聴くとヴィジュアル系の一言では表せない独自の世界観が感じられるでしょう。
特に歌詞に注目するとよく表現されているのが「私」が「あなた」を想う気持ちと「私」から見える情景です。
この表現は、実は今の彼らの曲にもよく使われている表現でインディーズの頃からバンドの完成度が伺えますね。
インディーズアルバムとは思えないDUNEの完成度
DUNEは演奏技術が優れていることは言うまでもありません。
ほかのバンドではできないサウンドの表現力が感じられます。
1曲目からラストの曲まで彼らがこのアルバムで表現したいこと。
これらを妥協することなく作り込まれており、完成度の高いアルバムです。
L'Arc~en~Ciel【DUNE】を全曲解説
では、早速DUNEに収録されている全曲をひとつずつ見ていきましょう。
Shutting from the sky
DUNEの1曲目を飾るのはこの曲。
約1分に渡るミドルテンポのイントロはディレイを効かせたギターが象徴的。
闇に一閃の光が射し込むような印象を与えられます。
そこから飛躍感を感じ、アルバムの先の展開に期待させてくれるでしょう。
そして、イントロからAメロへかけてやさしく入ってくるhydeの声。
誰しもが聴き入ってしまうでしょう。
サビは広がりを利かせるhydeの声に壮大感が増していきます。
曲の終わりになりサビの連続で盛り上がりを見せたかと思えばフッと曲が終わり2曲目へ繋げるのはさすがです。
Voice
1曲目から間髪入れず始まる2曲目は、少し曲調がアップテンポになります。
キャッチーなギターからイントロが始まったと思えば前曲よりも低く落ち着いたhydeの声でAメロへ。
この曲調の移り変わりはL'Arc〜en〜Ciel独特で昔も今も変わらぬものを感じさせてくれます。
特にラストのサビへ入るところの盛り上がりは一番の聴きどころですね!
Taste of love
3曲目はイントロがベースソロから始まるダーク調な曲。
その美しく細くしなやかな指
やさしく滑らかな動きはまるで蝶のよう
たとえばあなたの目が見えなくなれば
わたしが目となり一生そばに居られるのに
出典: Taste of love/作詞:hyde 作曲:ken
「あなた(好きな人)と一緒になれれば私ならどんなことでもできるのに」
といった内容の歌詞が印象的な曲。
この頃から女性目線の歌詞が多く使われていますね。
この頃の歌詞には、少し狂気を感じさせる表現が使われているところにも注目です。