応援する街の人々
僕らのヒーローとは?
進め 僕らのヒーロー
朝日に祈り 暁に誓う
平和の鐘を
鳴らせヒーロー
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
ここでは少し視点を変えて、ウルトラマンを見守る街の人々が描かれています。
1行目はもちろんウルトラマンのこと。多くの人々にとっての希望なのだとわかりますね。
ヒーローを鼓舞するような言葉が続きますから、見守る子どもたちのガムシャラな応援が目に浮かびます。
本当の勇気って?
僕らはあなたから
本当の勇気を知る
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
街の人たちはウルトラマンが戦う姿を見て、たくさんのことを感じているのでしょう。
その1つが歌詞6行目にある「勇気」。
もちろん怪獣相手に怯むことなく勇敢に立ち向かっていく、そんな姿を見て勇気を感じることもあるでしょう。
しかしそのような勇気であれば、わざわざ「本当の」と形容する意味もないように感じられませんか?
つまりこの歌詞で触れている勇気は子どもたちが感じるそれとは少し違うということ。
これを理解するには、「勇敢に見えるウルトラマン」に隠された本心を覗く必要があるのです。
ウルトラマンにはとても強いイメージを抱きますが、当然すべての敵に易々と勝てるわけではありません。
苦戦する時もあれば、劣勢に追い込まれ絶体絶命のピンチを迎える時もあるでしょう。
表には出さずとも、そんな時ウルトラマンの心にはネガティブな気持ちがあるはずです。
しかしそんな気持ちを自分自身で振り払い、敵と対峙し続けています。
絶対に諦めない。人々や街を守るために戦い抜く。そんな強い信念があるからこそできることでしょう。
もしかするとウルトラマンを見つめる大人たちは、そんな心の揺れ動きを見抜いているのではないでしょうか。
負けそうになってもそれを口には出さないこと。
どんな時でも諦めずに、可能性を探し続けること。
そして自分の信念に基づいて最後までやり抜くこと。
日々社会で戦っている大人たちの姿と重なるのではないでしょうか。
ただ強いだけではなく自分の弱さと向き合い、それを受け入れ、そしてさらに強くなっていく。
大人たちはそんなウルトラマンの姿を見て、「本当の」勇気を感じ取ったのかもしれません。
ウルトラマンの応援歌
称えよ our hero
称えよ our hero
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
この楽曲はただ「勇敢に戦うウルトラマン」の姿を描いただけではありません。
そんなウルトラマンを皆で応援し、称賛しようと呼びかけている楽曲でもあるのです。
ここまでの歌詞で描かれてきた通り、ウルトラマンはただ目の前の敵を倒すだけではありません。
様々な葛藤を抱えながら、それでも自分の正義を貫き人々のために戦うのです。
そうして傷つきながらも自分たちを守ってくれる、そんなウルトラマンへの感謝。
これまで戦ってきた歴代のウルトラマンへ向けた人々の気持ちが込められています。
絶えない争いの中で
人々が望むこと
運命を超えられること
示してくれないか戦士たち
陰と陽の調和を定め
光とともに
明日を 明日を 明日
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
前半に解説した通り各々が抱く正義は異なり、それがぶつかることで争いが生まれます。
しかしそうなると争いは永遠に絶えることがなく、街や人々は恐怖に苛まれ続けるでしょう。
そんな悲しい未来を人々は望みません。
だからこそそんな未来を断ち切ってほしいと、ウルトラマンに願いを託しているのです。
正義と悪が存在することは変えられません。しかしそれらの衝突は避けられるのではないか。
そんな少しばかりの望みを抱いた人々が、3行目で「調和」を望んでいる様子が描かれています。