これまで何もしてこなかったわけではありません。
環境を変えても、色々なやり方を試してみても、結局は彼に合わせることができなかったのです。
もしかしたら"あなた"も彼女のためにと、様々な手を尽くしてくれたのかもしれません。
だけど、どうしても駄目だったのです。
何ひとつ彼の期待に応えることができない自分の不甲斐なさを嘆き、自分を責めているようにも聴こえます。
今の彼女は、もう自分にかまわないで欲しいと思っているのでしょう。
これ以上、彼に迷惑を掛けたくないのです。
そう思うからこそ、自分は"あなた"には全く合わないダメな女であると、最大級の卑下をしています。
決断のとき
最後まで努力はしてみたけれど
かもめはかもめ 孔雀や鳩や
ましてや女にはなれない
あなたの望む 素直な女には
最後までなれない
出典: かもめはかもめ/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
前述したように、"あなた"の望みどおりになるよう、彼女なりに努力はしてみました。
けれどもあれをやってもこれをやってもダメ。
もうこれ以上、やれることはなくなってしまったのです。
そして最後にたどり着いた答えは...。
自分と"あなた"は生きる世界が違う、ということでした。
気持ちとは裏腹な結末
この海を失くしてでも
ほしい愛はあるけれど
かもめはかもめ ひとりで海を
ゆくのがお似合い
出典: かもめはかもめ/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
海は彼女の夢や生き方のことでしょう。
それを全て失ってでも、"あなた"との愛が欲しいと思ったこともありました。
けれどやはり無理なのです。
自分を偽れば、彼との幸せな未来を手に入れることはできます。
でもそれはやがて必ず破綻する、そう彼女は感じていました。
そして散々迷った挙句、彼女はかもめで居続けることにしました。
それはつまり、これからも独りで生きていくということ。
それがいち番彼女らしい生き様だったのでしょう。
自分に合った生き方とは
究極の選択に迫られた女性の心模様を、かもめに擬えて表した大人の女性の歌でしたね。
お互い惹かれあっているのに、なぜだかうまくいかない関係。
ふたりが出会ったタイミングが違えば、もう少し別の結論を出せていたのかもしれません。
でもそれが運命というものなのでしょうか。
愛をとるか自分の生き方をとるか。
同じような状況を経験した人には、一層心に響く歌だと思います。
そしてその選択が正しかったのか間違っていたのかは、後の人生で決まります。
かもめのような生き方も、悪くなかったと思える人生であるといいですね。
この歌の主人公のような生き方をしてきた人に、おススメしたい曲があります。
独りでも生きられるけど、誰かと一緒のほうが遥かに人生は素晴らしいという歌詞。
叶わぬ恋をして悲しんでいる、本楽曲の主人公の本心を代弁しているような曲です。
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