俳優でもあり、また歌手でもある、アメリカ最初のエンターテイナーと呼ばれるビング・クロスビーが歌うこの「ホワイトクリスマス」。
この曲は、リメイクも含め、全世界で4500万枚を売り上げた歴史上最も売れたシングル曲とされています。
その発表は1942年、なんと第二次大戦中なんですね。
こういう曲があの戦争中に作られてしまうという状況が、当時のアメリカの豊かな国力を如実に表しています。
彼は貧しい生まれで楽譜の読み書きは全く出来なかったのですが、3000以上の楽曲を作り、また映画音楽やブロードウェイミュージカルも手掛けた、まさに伝説のポピュラーソングライター。
誰もが心の中に持っている「雪の中のクリスマス=ホワイトクリスマス」の静かな情景を歌ったこの歌は、数々のアーティストが取り上げ、クリスマスの定番ソングとなっています。
7.We Wish Your Merry Christmas&Joy to the Word
神聖なクリスマスキャロル
キリストの生誕を祝って、歌う歌の事を「クリスマス・キャロル」と言います。「キャロル」という言葉は元々、踊りを踊る時の民謡を表していましたが、今では讃美歌の一種として使われています。
クリスマスを祝う歌だから、クリスマス・キャロルというわけですね。
古くから歌われていたこのクリスマス・キャロルの中から今回は2曲をピックアップしてみます。
「We Wish Your Merry Christmas」と「Joy to the World」は、クリスマス・キャロルの代表作。
前者は16世紀にイングランド西部地区で歌われた歌を起源、後者は、起源は不明ですが、日本でも1900年代から歌われていました。
では、クリスマス・キャロルとクリスマスソングとの違いは何?と言われると、これがまた実は難しいところ。
作られた時代の問題と言えるかもしれませんが、長く歌われ続けることによって、現代のクリスマスソングが「クリスマス・キャロル」と呼ばれる時代が来るのかもしれません。
たくさんのシンガーがこの2曲を歌っていますが、今回はケルティックウーマンのものを取り上げます。
最近の素敵なクリスマスソング
8.Santa Tell Me(サンタテルミー)/Ariana Grande(アリアナ・グランデ)
ネクスト・マライア
「サンタテルミー」は2014年にリリースされたアリアナ・グランデのミニアルバム「Christmas Kisses」に収録され、その後シングルカットされたナンバーです。
アリアナは1993年生まれの24歳。2008年にブロードウェイミュージカルで女優デビューし、2011年に歌手としてもデビュー。
その後、粋なピアノのリフが印象的でポップな「The Way」や、ラッパーのイギー・ラゼリアと発表した「Problem」などのシングルヒット、そしてアルバム「My Everything」の大ヒットでビッグアーティストの仲間入りを果たしました。
その伸びやかな歌声とずば抜けた歌唱力から「ネクスト・マライア」と呼ばれる彼女が贈るこのクリスマスソングは、「儚い恋だったらしたくない。」「彼が来年のクリスマスにいないのだったら、恋などさせないで!」とサンタに願う、キュートな乙女心を歌ったナンバー。
サンタクロースにお願いをするというパターンは、奇しくもその大先輩のマライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」と同じコンセプト。
とってもキュートなPVも評判になりました。
9.Mistletoe(君とホワイトキス)/Justin Bieber(ジャスティンビーバー)
本当は実力派シンガー
ジャスティン・ビーバーは、その人気ゆえに、問題行動やゴシップ的なものが取り上げられることが多いのですが、実力派であるのは間違いないところ。
マライア・キャリー、アッシャー、ボーイズⅡマンなどのビッグネームとのコラボを見てもそれは明らかですね。
特にR&Bの要素を取り入れた最近の楽曲ではそれが顕著に見られます。
この「Mistletoe」は2011年リリースの「Under the Mistletoe」に収録されています。
「Mistletoe」はクリスマスの装飾用に使う「ヤドリギ」のこと。「ヤドリギの下で君とキスがしたい」という恋の歌。