奈落に落とした理由

いじめられていた

はい!私がやりました!
あの子が私をいじめるから

出典: 自主/作詞:ロス 作曲:ロス

「あの子」を奈落の底に突き落とした理由はいじめられていたから」のようです。

主人公はカーストの頂点に君臨する「あの子」のイジメの標的でした。

「あの子」を奈落の底に落としたのはイジメに対する復讐だったのです。

傍観者も許さない

で?次は誰の番ですか?
見て笑ってたクズな皆さん
自首したって許しはしない

出典: 自主/作詞:ロス 作曲:ロス

主人公の復讐はまだ終わっていません。

「あの子」の周りで機嫌を伺い「笑っている仮面」を被っていたクラスメイトも標的です。

自主性のない傍観も罪。それも立派なイジメになります。

自主性には責任がつきもの

やるからにはやられる覚悟を

甘えた声振りまく愛想も
私にだけは悪意振りまくの
嫌われ者だなんて知らなかった?
人気者気取りで笑っちゃう
なんて可哀想で無様なその末路は
小癪な貴方によくお似合いだわ
貴方が自主的に始めた遊びなら
最期まで果たしてやる

出典: 自主/作詞:ロス 作曲:ロス

イジメっ子の「あの子」への怒りの言葉が並びます。

みんな恐れて仮面を被っていただけ、貴方嫌われていたのよ、と。

「自分がやられて嫌なことを他人にしてはいけない」。

これは人間関係を築く上で最も基本的なルールでしょう。

他人を攻撃するなら、やり返されることも覚悟しなければなりません。

自主的にイジメを行ったのなら、返りがあるのは当然なのです。

自主性を持った行動には責任が伴います。

その責任を果たさせないまま終わらすことを主人公は許さなかったのです。

この【自主】では「責任なき自主性」「自主性を持たない傍観者」のどちらにも怒りが向けられています。

この地獄に終止符を

ロスがYouTubeに投稿した【自主】のMVの概要欄には「この地獄に終止符を」と一文が添えられています。

実際にロス自身がイジメを受けたのかは別として、イジメやスクールカーストは学校にありふれた問題です。

責任なき他人への攻撃、自主性がなく流される多数、仮面だらけの泥沼の人間関係。

そういったものがありふれた学校、クラスをロスは「地獄」と形容します。

その地獄を終わらせるためにロスは【自主】を書き、世に放ちました。

「イジメはよくない、絶対ダメ」という言葉はよく聞く言葉です。

それは何故か、と問うと倫理や道徳の話になるでしょう。

そんなことは今まで腐るほど言い聞かされてきたこと。しかしそれでもイジメはなくならないのが現実です。

ロスが【自主】に込めたメッセージはそんな耳にタコができるほど聞かされてきたものとは少し違います。

それは「やるからにはやられる覚悟を持て」というものです。

道徳的にいえば、やられたらからといってやり返すのはいかがなものか、という話になるでしょう。

しかしロスは「わたしがあの子を奈落の底に落としました」と堂々と自首します。

それがルールとして、自主的行動に伴う責任として当たり前のことで自然なことだと歌うのです。

そして自主性なき傍観者も同罪だと叫びます。謝ってももう遅い、制裁を加えると。

ロスの表現は少し過激です。

しかしこの曲は単に「復讐してやる」という曲ではありません。

その自主的行動に伴う責任と、復讐される覚悟の有無を問いかける曲なのです。

まとめ

この記事ではロスのメジャーデビュー曲【自主】の歌詞を解説しました。

少々過激な表現でしたが、彼女なりの「正しさ」が詰まった歌詞になっています。

この曲が広まることで少しでも世の中の「地獄」が終わることを願うばかりです。

それでは最後に関連記事をご紹介しておきます。