未来のために過去を乗り越えよう

倖田來未【逢いたくて】歌詞の意味を解釈!荷物をまとめた意図は?覚悟とともに溢れ出す愛情と感謝に涙…の画像

倖田來未『逢いたくて』は恋人との別れを歌った曲です。

しかしただの失恋ソングではなく、そこには主人公の揺るぎない決意と一途な想いが込められていました。

どんな理由があったとしても、愛した人との別れは辛く切ないものです。

きっとしばらくの間は悲しみに暮れ、何も手につかなくなってしまうでしょう。

それでもいつかは、自分の中の未練と決別しなければなりません。

胸が痛くなるような辛い出来事を経験しても、人は未来のために過去を乗り越えていきます。

この曲の主人公もたくさんの涙を流した後に、ようやく前を向くことができました。

受け止めきれないほど大きな悲しみを迎えることになったとしても、明日は必ずやってくる。

それを苦痛と捉えるのではなく、希望と捉えられるような人間になりたいものですね。

心の傷と向きあう

気持ちの切り替えというのはそう簡単にできるものではありません。

それが恋人と別れた後なら尚更です。

この曲の主人公も恋人と別れた後、思い悩むことが多々あったはず。

なかなか過去に折り合いをつけることができず、眠れない夜を過ごした時もあったでしょう。

主人公が心に負った深い傷。

その傷と正面から向きあった時、主人公の中で何かが変わったようです。

消えない愛情

前に進まなきゃと思ったの
喧嘩の理由はいつも 同じことだったよね
分かっているのに ah ah…タメ息
oh no 納得いく理由 oh no 聞けなかったけど
繰り返さないようにと ah ah…you feeling

出典: 逢いたくて/作詞:Kumi Koda 作曲:Noritaka Izumi

冒頭の歌詞では主人公の覚悟が綴られています。

前に進む。この言葉を言えるようになるまで、主人公はいったいどのくらいの月日を要したのでしょう。

数えきれないほどの悲しみや未練を乗り越え、ようやく前に進む覚悟を決められたのだと思います。

しかしそれでもまだ、後悔だけは胸の中に残っている様子です。

つまらないことが原因で口論になったこと。

相手の言い分をちゃんと聞いてあげられなかったこと。

どれも今さら悔やんでも仕方のないことです。

そう分かっていても考えるのを止められないくらい、主人公は相手のことを愛していたのでしょうね。

後悔と共に進む

電話はかけない…
決めたの

出典: 逢いたくて/作詞:Kumi Koda 作曲:Noritaka Izumi

相手に聞きたいことや話したいことが、主人公にはたくさんあるはずです。

しかし電話をかけて声を聞いてしまえば、ようやく決めた覚悟が揺らいでしまうでしょう。

また前に進めなくなるくらいなら、この後悔と共に歩いていく。

そんな主人公の固い意志を感じられる歌詞ですね。

本当は会いたい...

サビの歌詞では主人公の本当の気持ちが歌われています。

過去に折り合いをつけて、未来に向かって歩いていく。

主人公の決意が本物であることは確かですが、そこには多少の強がりも含まれているはずです。

本当は君と会って話がしたい。

そうしてできるならもう一度やり直したい。

しかしそれが叶わない願いであることは、誰よりも主人公が一番分かっています。

タイトルにもなっている「逢いたくて」という言葉は、きっと主人公が思わず零してしまった本音なのでしょうね。

夢の中の「君」

本当は逢いたくて 今でも逢いたくて
でも逢えなくて 泣き顔 I’m alone
夢 見てはまた 君を想う anytime
胸の中はあの日のまま

出典: 逢いたくて/作詞:Kumi Koda 作曲:Noritaka Izumi

これからは1人で歩いていく。

そう決心しながらも主人公の胸には、いまだ恋人だった「君」への未練が残っています。

もう会うことはない。そう自分に言い聞かせるほど会いたい気持ちが強くなっていく。

1人ぼっちで過ごす夜、主人公は「君」のいろいろな表情を思い出しては胸を痛めています。

別れた後になって、楽しかった時のことばかり思い出してしまう。

これには共感する人も多いはずです。

思い出の中の「君」は、いつでも優しく主人公に微笑みかけていることでしょう。

主人公は毎晩、夢の中で愛しい「君」に会っているのかも。

その夢が良い夢であればあるほど、朝目が覚めた時の喪失感は大きくなります。

それでも新しい朝がきたのなら、また何でもないような顔をして一日を過ごさなければなりません。

主人公もいつかは、清々しい気持ちで朝を迎えることができるでしょうか。

荷物をまとめたのはなぜ?