まず、1番の歌詞です。

少しずつ薄れていく記憶を憂う

目覚ましが鳴る 前に起きて時を止める
思い出せるのは もうなんとなくだけど 君の事

出典: heavenly days/作詞:新原陽一 作曲:クボケンジ

1日の始まり、目覚めを表した歌詞で始まります。

この楽曲は「恋空」の主人公・田原美嘉の視点で描かれているようです。

「君」とは今は亡き彼、桜井弘樹のことでしょう。

2人で一緒に過ごした日々のことを、記憶をかき分けて思い返している様子です。

ぼんやりとしか思い返せない、そんな思いを感じます。

物語が終わってから時が経ったことを思わせる歌詞です。

一億分の君に会えた 奇跡なんかも
いつの間にか 忘れちゃうかな
忘れた事さえもきっと忘れてしまうの?

出典: heavenly days/作詞:新原陽一 作曲:クボケンジ

日本にいる1億以上の人間。

そんな中で出会えた、ただ1人の恋人。

奇跡のような確率で出会えたということ。

そんな尊い出会いも、いつか忘れてしまうのだろうという憂い。

その気持ちさえもいずれは忘れてしまうのか、と問いかけています。

忘れたくない記憶も、時が経つにつれ思い出せなくなってしまう

それを受け入れたくない気持ちが綴られています。

天国のような日々を胸にしまう

ヘブンリーデイズ 胸のポケットの部屋
君の消えたぬくもりを探すよ
もう二度と君を想う事はなくても あぁ
まだ少し暖かい あの日々に鍵をかけて

出典: heavenly days/作詞:新原陽一 作曲:クボケンジ

サビで使われている「ヘブンリーデイズ」とは、幸せな、天国のような日々

という意味でしょうか。

胸の中で、今はもういない彼との思い出を探している。

時間の経過と共に、記憶は薄れていくものです。

どんなに楽しくて大切で忘れたく無い記憶も、新しい生活の中で徐々に「過去」になっていきます

でも、いつか忘れてしまってもこの「天国のような日々」を胸に抱いて。

宝物のように鍵をかけて、心の中に大切にしまっておこう

そんな、恋しさと切なさを感じる歌詞です。

2番とラストの歌詞

2番からラストにかけての歌詞です。

眩しい日々と、別れ

歩き疲れて 座り込んで 途方に暮れて
叶わない夢 運命とか 二人なら言えた

出典: heavenly days/作詞:新原陽一 作曲:クボケンジ

若かった2人が、もう歩けないほどに疲れ果てている様子がうかがえます。

それでも一緒にいれば、夢物語のようなことでもいくらでも話していられたのでしょう。

2人ならなんでもできる、とさえ思っていたのかもしれません。

青くて、キラキラ輝いていた日々を思わせます。

改札口で言えなかった 言いたかった
「ありがとう」って 言葉はたぶん
「さよなら」よりも悲しい言葉に思うの

出典: heavenly days/作詞:新原陽一 作曲:クボケンジ

別れ際に言えなかった言葉。

「ありがとう」という感謝の言葉を告げる行為は、今までの全ての清算のようにもとれます。

ある意味で、一生の別れを感じさせるシーンであるかもしれません。

それは別れの言葉よりも「別れ」を暗示しているように思えます。

きっとそう思っているからこそ、その言葉を伝えられなかったのでしょう。

大切な人を失った者の出した答え