ぼくは自然と
歌い出して
君もみんなも
歌い出して

出典: 音楽はいつまでも/作詞:Adrian Molina 訳詞:竹本浩子 作曲:Germaine Franco

夢の中の話が進みます。

きっと主人公は自分が実際に会ったことがない家族を夢に見たのでしょう。

というのも、映画の中では主人公のルーツが問題となります。

そして最終的に自分のご先祖様が誰なのか分かる、という展開です。

顔は知らなくても、音楽で引き合わせられていく2人。

これはまさに同じ音楽を共有している家族だからこそのストーリーといえます。

同曲ではそんな、代々引き継がれていく音楽をテーマにしているようです。

その証拠に、主人公は夢の中でなぜか自然と音楽を奏でます

そして他の家族もそれに乗って、徐々に盛り上がっていくのです。

不思議に思いつつも、主人公はしっくり来ていることでしょう。

その音楽こそが家族をつなぐもの。

家族の人生や思い出全てを乗せたものだからです。

時代を超える音楽

身体に染みつく旋律

魂が奏でる
素敵なメロディ

出典: 音楽はいつまでも/作詞:Adrian Molina 訳詞:竹本浩子 作曲:Germaine Franco

主人公はただ歌を口ずさんでいるだけではありません。

この歌詞を見て分かるように、音楽を演奏できるのは「心」なのです。

何故主人公はこの曲を「心」で奏でるのでしょうか。

それは家族が代々引き継いできた曲だからです。

顔も知らない多くの家族のDNAが主人公にも流れています。

誰が音楽を奏で始めたかは分かりません。

またこの曲は1人だけの曲ではないでしょう。

幾人もの家族に歌い継がれ、みんなの心がこもった曲なのです。

そしてその音楽への愛や好意が、今ミゲルの体の中にも巡っています。

不思議とこの家族の歌を、ミゲルも自然に歌うことが出来るようです。

アップテンポで楽しく

骨も揺さぶるよ
軽快なリズム

出典: 音楽はいつまでも/作詞:Adrian Molina 訳詞:竹本浩子 作曲:Germaine Franco

曲はどんどん陽気で楽しくなっていきます。

速いテンポの曲は自然と気持ちを上向きにさせてくれるでしょう。

どこか気持ちがはやり、ウキウキとしてきます。

普段の生活でアップテンポの曲を聞いて、気持ちを高める人も多いでしょう。

そうすると自然に体も動いてしまいます。

身体全体でテンポを感じることができますね。

歌詞にある通り、そうなると体の芯まで音楽が入ってきます。

ちなみに劇中では骸骨姿のご先祖様が多く登場

実際に全身をカタカタを揺さぶって音楽を奏でる描写も多くあります。

今も忘れない記憶

家族が歌い継ぐ曲

みんなの
思い出と共に
生き続ける
いつまでも

出典: 音楽はいつまでも/作詞:Adrian Molina 訳詞:竹本浩子 作曲:Germaine Franco

人はいずれ死を迎えてしまいます。

「リメンバー・ミー」は生と死についても密接に関わる映画です。

人は死ぬと体を失い、魂だけの存在になる。

劇中ではこうした解釈です。

実際のところは分かりません。

しかし、1つだけ確かなことがあります。

それは「生きた証は残り続ける」ということです。

つまり亡くなった人の思い出は、他の人の記憶に残り続けるということ。

劇中ではこのような設定があります。

「死んでも誰かに覚えていてもらえれば、死者の国で生き続けられる」

つまり忘れ去られてしまうと死者の国からも消え去ってしまうのです。

藤木直人演じるヘクターという青年は、死者の国から消える間近でした。

しかしまぎれもないミゲルの音楽が、彼に関する記憶を想起させるのです。

このストーリーが意味するのは、音楽の永続性でしょう。

歌い継がれる曲そのものが、家族みんなの思い出でもあるのです。

音楽に記憶を乗せて

声を合わせ(声を合わせ)
ぼくら家族
歌いながら
伝えよう(ぼくら家族)

出典: 音楽はいつまでも/作詞:Adrian Molina 訳詞:竹本浩子 作曲:Germaine Franco