「Letters to ME」が収録されているアルバム「LADYBUG」のジャケットにご注目ください。
そう、てんとう虫です。
歌詞にも出てくるてんとう虫ですが10周年をオマージュしているのかもしれません。
10=「テン」と「とお(十)」と読むことが出来ます。
最近のLiSAのトレンドカラーの髪色である赤色ともマッチしていますね。
彼女らしいこだわりが見えます。
努力をしても
歌詞の2行目は頑張りがひしひしと伝わってきます。
固く心に誓っていないと簡単に失くしてしまうものはたくさん。
「塵も積もれば山となる」「千里の道も一歩から」という言葉がありますよね。
これは長く続けてこそ成し得ることわざです。
しかし、ずっと自分の思うスタイルを貫いても成功するとは限りません。
反対されたり、周りの人の協力が必要な場面もあったりもするでしょう。
運も味方につけないといけない厳しい場合もあります。
LiSA自身も2行目の後半で語っているように、諦めたこともあるようです。
思い描いていた完璧な形とは違うけれど、後悔はしていません。
認めてあげる
最後の行はぐっと胸に来るものを感じる人もいるのではないでしょうか。
まるで「自分が好き」ということを表しているようです。
失敗があって自分自身を嫌いになれば、先に進むのは難しくなります。
LiSAの人生を歌を通して読んでいく。
それがいつの間にか自分自身に置き換わって感じられていきます。
LiSAを応援しながら、私自身も自分を認めてあげられる存在になりたいなと思えるでしょう。
自分のままでいい
視点を変えてみると
大切に思えば思うほど 相変わらず空回りもする
神様は私の負けず嫌いを知っているんだ きっと
出典: Letters to ME/作詞:LiSA 作曲:LiSA
物事が思うようにうまくいかないと、普通ならこう思うでしょう。
「自分が出来損ないだから出来ないんだ」
「神様からいじわるされているんだ」
このように考えると自分が嫌いになってしまいますよね。
しかしLiSAはそんな風には捉えていません。
負けず嫌いだから、もっと努力して成長するチャンスを与えてくれた。
そうポジティブに考えることで、くじけずに自分らしくあり続けることが出来るのです。
LiSAは自分自身を奮い立たせるためにこのように考えようとしたのか、もともと感じていたのかは分かりません。
それでも「続ける」ことの原動力になることは確かです。
LiSAもうまくいかないことがあった。
だけど自分を信じて10年間続けてきたから今があるんだ。
そう思うと聴く私たちにも自信を与えてくれ、自分を少し信じてみようと思うのです。
居心地の良いところ
歪な心を許せたのは 飾らない居場所を見つけたから
焦らなくていいの 春風に吹かれていよう
出典: Letters to ME/作詞:LiSA 作曲:LiSA
先ほどの歌詞にありましたが、なぜまた私として生まれ変わりたいのでしょうか。
それはこの詩の部分に答えがあると考えることが出来ます。
人は皆、自分より優れた人に憧れを抱き、うらやましく思うものですよね。
「隣の芝生は青い」ということわざの通り自分に持っていないものは良く目に映ります。
すると劣等感が芽生えて心まで暗く、自分の悪い部分が目立ち始めます。
1度は必ず誰しもが通る道。
しかしそんなことを気にしなくても良い、気持ちの良い場所にいれば自然と表情は緩みます。
MVでも風に吹かれて自由気ままに歩くLiSAの姿がありますね。
開放的な空間で時間に追われることもない、他人と比べなくてもいい。
そのような場所にいると「自分は生きているんだ」と実感するのです。
だからこそ「また私がやりたいことをやりたい」「私自身でありたい」のでしょう。
自分に素直になれるメッセージ
ボロボロになった靴底で刻んできた ほら、たくさんの物語
夢中で走り続けて やっと見つけたの私世界の愛し方を
本当はなくしたくなかったもの
本当は壊したくなかったもの
思い出はいつも振り返った夜の向こう
出典: Letters to ME/作詞:LiSA 作曲:LiSA
どんなに辛く遠回りをしても、自分の感覚をしっかり噛みしめて生きていく。
不器用だからこそ湧いてくる達成感、自然体でいられる素晴らしさ。
あくまでもこれはLiSA自身の感じているものです。
私たちもまるでLiSAの感じている体験をそのまま自分に取り込むように感じられます。
ですが、その人らしさはその人にしか「本当には」感じられません。
だから私たちも自分を信じて、進んでいくのです。
様々な経験をしていくことで、避けられない不幸な出来事もあるでしょう。
その中で肩の力を抜いて私を許してあげられる、好きになれるような場所を各々が見つけていくんだよ。
LiSAはこのように今までの自分自身を振り返ると同時に、聴く人々にもレターを届けているのです。