切なくてどこか優しい、LiSAの16thシングル
異色のミドルバラード
「unlasting」はLiSAさんの16枚目のシングルとなりました。
タイトルの「unlasting」という単語は存在しませんが、「lasting」は「永続する」という意味の英語です。
そこに否定の接頭語「un」が付くため、「永続しない」という意味と考えて良いでしょう。
シングルの発売日は2019年の12月11日ですが、フルは10月21日から先行配信されるという形になっています。
穏やかで少し切ないミドルバラードになっていて、LiSAさんの曲の中では珍しいのではないでしょうか。
彼女にとっての新たな新境地ですね。
柔らかいメロディの中に、LiSAさんの明るい歌声が非常にマッチしています!
新しい挑戦となったこの「unlasting」の歌詞は、どのような願いがこめられているのでしょうか。
切ない歌詞の意味を紐解いてみましょう。
アニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』ED
「unlasting」はアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』のED。
少しややこしいのですが、こちらは「ソードアート・オンライン」の第3期・第2部にあたる物語です。
LiSAさんは歴代『ソードアート・オンライン』のアニメシリーズでOPやEDを担当されていました。
「unlasting」はOP・ED合わせて4曲目となります。
先行配信開始日の10月21日は、『ソードアート・オンライン』シリーズの主人公・キリトの誕生日。
主人公の誕生日に合わせるのもこだわりなのでしょうね。
そういえば、原作小説の第18巻のサブタイトルは「ラスティング」でした。
この曲のタイトルとは真逆の言葉がついていますが、何か関係があるのでしょうか。
LiSAさんが新たに描く『ソードアート・オンライン』の世界にも注目です!
「私」はまだ、あなたを想っている
「unlasting」の歌詞は、大切な存在を失ってしまった者の心情を中心に展開されています。
大好きな人がいなくなってしまった時、主人公は何を感じているのでしょうか。
やがて自分のもとからいなくなった相手に、ある願いを抱きます。
一人になってしまった「私」
一人きりでも
平気とこぼれ落ちた強がり
二人の眩しすぎた日が
こんなに悲しい
出典: unlasting/作詞:LiSA 作曲:草野華余子
大切な人が自分のもとを去り、主人公は一人になってしまったようです。
死別ではなく、恋人同士だった二人が別れてしまったのでしょうか。
相手は別の場所に行ってしまったのでしょう。
別れてすぐは「あなたなんかいなくても平気」などと強がっていた様子。
しかしいざ一人になったら、二人で過ごした思い出が脳裏によぎります。
そこで初めて寂しさや悲しさを感じ始めたのでしょうか。
これらの思い出は、今の主人公にはあまりにも眩しすぎていました。
相手を愛せる理由
一人で生きられるなら
誰かを愛したりしないから
出典: unlasting/作詞:LiSA 作曲:草野華余子
「別れることになるなら、最初から愛さなければ良かった」と思いかけたのかもしれません。
ですが主人公はどうして自分以外の誰かを愛せるのか、その理由を思い出します。
それは「一人では生きられない」から。
自分だけで生きていけるなら、誰かと添い遂げる必要はありません。
実際はそれができないから、誰かを愛して一緒にいようとするのです。
だからこそ、相手を愛したことは間違っていないと捉えているのでしょう。