ただ痛くて痛くて 堪らない
空の青さは深く色を孕んでは冷たくて
伝って伝って 寄せ合う肩を
出典: 蒼のワルツ/作詞:Eve 作曲:Eve
この楽曲で何度も出てくる青という色。
この青さはただ空の色を表しているだけではないと思われます。
これは恐らく主人公たちの人間としての青さを意味しているのではないでしょうか。
まだ未熟だけれど、青春ともいえるような日々。
そんな思い出を青という色で表現しているのではないでしょうか。
若いエネルギーが痛みを伴うほどに溢れ出してくる。
しかし自分ではそれをどうしようもなく、ただ誰かと肩を寄せ合い、慰め合うことしかできないのでしょう。
この楽曲にはそんなセンチメンタルな感覚が漂っています。
夜の先にある蒼
震わせた 微かな温もりを抱いては
まだ見ぬ世界へ 花は風を待って
遠く何処かへ この夜を越えて蒼に染まる
出典: 蒼のワルツ/作詞:Eve 作曲:Eve
主人公は誰かの温もりを思い出しているのでしょう。
だからそれが「微か」だといっているのだと考えられます。
そんな温もりを彼は未来への原動力にしているのではないでしょうか。
ここではないどこかへと向かっていくために、大切な人の温もりに思いを馳せる。
そんな夜を超えて、空は蒼く染まっていきます。
その色は主人公の未来を照らす色なのかもしれません。
全て大切なもの
犯してきた過ちも その後悔さえも
かけがえのないものだから
出典: 蒼のワルツ/作詞:Eve 作曲:Eve
若さを持て余して、いろいろな後悔を重ねてきた主人公の姿が描かれています。
大切な人ともうまく気持ちを通じ合えずにいる。
しかしそんな時間さえいつか振り返った時に大切な時間となることを彼は知っています。
今までの間違いも今の自分を作り上げる大切な材料の1つです。
そのことを心に留めながら、彼は新しい朝へ向かって進んでいきます。
今までの痛みと夜を超えて蒼い空を見た瞬間のこと。
大切な人との「約束」が果たされずにいることも彼を前へと進ませてくれます。
「蒼のワルツ」はそんな主人公の青春の時間とそこからの成長を表現している楽曲です。
青春の輝きがセンチメンタルな心情と共に描かれた、Eveらしい1曲といえるでしょう。
まとめ
今回はEveの「蒼のワルツ」の歌詞について解説してきました。
Eveの特徴的なサウンドと、抽象的ながらも美しいストーリーを想像させる歌詞。
それら2つが合わさって私たちに唯一無二の世界を提示してくれている楽曲です。
歌詞に込められた切なくも切実な想いが私たちに青春の力強さを感じさせてくれます。
アニメの主題歌であることを通じてEveを知った方は彼の楽曲の魅力に気づいていただけたでしょう。
そこで最後にここまでご覧いただいた方に向けてEveの他の楽曲に関する記事をご紹介します。
今回ご紹介するのはEveの「アンビバレント」と「やどりぎ」の歌詞解説記事です。
この記事を通して歌詞に隠されたEveのオリジナリティを感じられることでしょう。
この機会に是非ご覧になってみてください。
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