アルバム「おとぎ」の収録曲
Eveさんが2019年2月6日にリリースしたアルバム「おとぎ」。
「僕らまだアンダーグラウンド」などのヒット曲を収録しているこのアルバムは、ファンの間でも高い評判を得ています。
今回はそんなアルバムに収録されている「君に世界」という曲を紹介しましょう。
「君に世界」はスローテンポのバラードソング。
「僕らまだアンダーグラウンド」などのアップテンポな楽曲とは、また違う雰囲気を味わうことができます。
アコギの音に乗せて優しく歌うEveさんの歌声は必聴ですよ!
幻想的な世界を駆け抜けるMV

「君に世界」のMVも"Eveワールド"を堪能できる、幻想的な世界観が描かれています。
このMVの主人公は、上記の動画のサムネにも出ている赤髪の男の子。
そして、MVの後半で登場する黒髪の女の子も、このMVにおいて重要な存在となっています。
実はこの2人は、前作のMV「僕らまだアンダーグラウンド」でも登場しているキャラクター達なのです。
つまり「僕らまだアンダーグラウンド」と「君に世界」は、同じ主人公の物語を描いていることが分かります。
「僕らまだアンダーグラウンド」のMVでは、異世界で生きる男の子と、現代の世界で生きる女の子を描いていました。
そして「君に世界」のMVでも、2人が暮らすそれぞれの世界(異世界と現代の世界)が登場します。
誰もいない不思議な異世界を、自転車に乗りながら走っていく男の子。
電車に乗りながら、都会の街並みを眺める女の子。
2人の生きる世界は全然違いますが、それでもどこか共通点があるように感じます。
とても意味深なMVになっているので、ぜひチェックしてみてください。
死を目前にした主人公が思うこととは?歌詞の意味を解説
ここからは「君に世界」の歌詞にフォーカスを当てて、詳しく解説していきます。
この歌詞の主人公は、余命がわずかだと宣告されている男性です。
死を目前にして主人公は、一体どのようなことを考えているのか。
切ないけれども美しい歌詞の内容を、さっそく見ていきましょう。
1番の歌詞
嫌なことばかりの人生だったけど…
あぁ 物語が終わるの
嫌になることばっかだったな だけど涙が溢れちゃうのは
出典: 君に世界/作詞:Eve 作曲:Eve
「物語が終わる」というのは、主人公の物語(=人生)が終わることを意味しています。
今までの人生を振り返って「嫌になることばっかだった」と、ネガティブな発言をする主人公。
しかし、そんな人生だったとしても、いざ終わりを迎えるとなると、色々とこみ上げてくるものがあるのでしょう。
まだ生きていたい。
死ぬのは怖い。
そんな気持ちに包まれたから、涙を流しているのだと思います。
「つまらない人生だし、いつ命が尽きても構わない」と思っている人は意外と多いのかもしれません。
でも、いざ死を目の前にすると「やっぱりもう少し生きていたい」と思うものなのでしょうね。
死ぬ瞬間のことは想像したくない
あぁ 結末は知らないでいたい
少し寂しくなるくらいなら このまま続いて欲しいかな
出典: 君に世界/作詞:Eve 作曲:Eve
「結末」というのは、死ぬ瞬間のことを指しているのでしょう。
自分がどのような最期を迎えるのか、今はまだ知りたくないし、想像したくないと思っているようです。
確かに、自分は死ぬところを想像するのって、ちょっと怖いですよね。
死後の世界に行ってしまったら「少し寂しくなる」と思っている主人公。
そうなるくらいなら、嫌なことばかり起こる人生でもいいから、まだもう少し生きていたいと思っています。
必死に生にしがみついている様子が伝わってきますね。
余命宣告をされた主人公
80になると思ったの
君に明日はずっとこないんだよ
澄ました顔で言われましても
実感も湧きやしないんだよ
出典: 君に世界/作詞:Eve 作曲:Eve