絶望を脱却し夢に向かう曲

この曲は、人の気持ちが「低くて暗い」ところから「高くて明るい」ところへ飛躍する心境を歌詞にしています。

「低くて暗い」と「高くて明るい」、それぞれどのような言葉が思い浮かびますか?

これらの言葉は対比しているでしょう。

例えば「絶望」と「希望」、「臆病」と「勇気」です。

この歌は「絶望」や「臆病」な気持ちを抱えていた人が「勇気」や「希望」を持つ瞬間が描かれているでしょう。

歌詞に込められた具体的な思いについて、紐解いていきます。

太陽の光が差し込むように輝き出す人生

その時がやってきた

未来へ荷造り済ませてbaby 明日の物語へ歩き出す
見下ろす大地の向こう側まで 終わらない夢を敷き詰めてく

出典: Growing of my heart/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果

ここは太陽が昇り、朝になる瞬間と気持ちが前向きになっていく様子を重ねています。

太陽が昇り、あたり一面を日の光で照らしだす。

それは一日の始まりであり、この先の未来につながる大切な瞬間。

まるで太陽の光の切れ目がわからないように、未来はずっと続いていく。

夢は諦めたらそこで終わり。

しかし思い続ける限り終わらないということを意味しています。

時間がどんなにかかっても諦めなければ叶う瞬間が必ずやってくる。

そう言いたいのでしょう。

さぁ、立ち上がれ

空を流れてる雲と一緒に そう夕陽に抱かれ君を思う
今 Get up Get up Get up Get up baby
峠を越えて ここからはじまるよ growing of my heart

出典: Growing of my heart/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果

人は、太陽の光を浴び、雲が流れるように時間を刻む。

夕方になれば太陽が傾き、夕陽が人を包み込む。

歌詞の中にある「君」とは「夢」。

時は経ち、準備は整った。

さぁ、今こそ立ち上がれ。

勇気を持って立ち上がれ、自分。

そう、自分を励ましているでしょう。

峠とは

歌詞の中に出てくる「峠」。

これはどのような意味なのでしょうか。

「峠を越える」とは、危機に瀕していた状況を脱したようなイメージがあります。

もしかしたら死さえ考えてしまうほど限界の精神状態だったのかもしれません。

そのような状態を乗り越えた様子。

どん底を味わった後にやってくるもの。

それは上昇するしかないという状況。

人生のどん底から上昇へ。

まさに第二の人生が始まるかのような清々しさを感じます。

歌詞からも、これから始まる輝く人生を確信し期待に胸を膨らませている雰囲気が伝わってくるでしょう。

これまでの自分は絶望の中にいた

苦しみの中にいた自分

吐息ひとつだけで 崩れかけたイエスタディ
君の名前口にし出して 探すEXIT
息を切らして 立ち止まり
涙の地図を描いてた
時が私を 押し上げ今 動き出す

出典: Growing of my heart/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果

ここは、「臆病」や「絶望」を表現しています。

先ほどの歌詞に出てきた「峠」の部分を意味しているでしょう。

一つ溜息をつけば、その場に崩れ落ちてしまいそう…。

それほどまでに昨日までの自分の心は限界だったのです。

「夢」を持ち続けながら、この絶望から抜け出す術を見つける日々。

 耐えて耐えて、ふと気づけば泣いている日々。

とてもつらい時期を過ごしていたことが伝わってきます。

しかしその後、訪れる夢への道

時が過ぎるのをひたすら耐えた先にあった希望の光

さぁ、これからは勇気を持って前へすすむタイミングだと伝えているでしょう。

解決してくれたのは時間

この歌詞に出てくる主人公は、悪い状況をどのように乗り越えたのでしょうか。

それは時間だったようです。

主人公はただ時が過ぎるのをひたすら耐えていました。

耐えることもまた、その人なりの努力

挫折してしまってもおかしくないほどの状況で耐え続けるのも難しいことです。

それをこの歌の主人公はやり遂げたのでしょう。

必至に耐え続けた期間があったからこそ、今の自分がいる。

それは乗り越えた人しか味わえない気持ちでしょう。