悲壮感とネガティブ感たっぷりのサビですが、どこかスカッと爽やかなのは偽りのない感情を率直に歌っているからでしょうか。
現実社会では「弱音は吐かないもの」という暗黙の了解がありますが、ここまで率直な感情を表現しても美しいのは創作品だからでしょうかね。
そうとも考えられますが、それよりも本当にどうしようもない感情だからダイレクトに本気度が伝わってくるともいえます。不幸な自分に酔いしれる甘えがないからここまでストレートなのでしょう。
もしこの苦しみがなければ
素顔のままで生きて 行ければきっと
瞳に映る夜は 輝く夢だけ残して
朝を迎える 孤独を忘れて
赤い手首を 抱きしめて泣いた
夜を終わらせて
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=36107
そして悲しみにとらわれることなく、今抱いているような苦しみがなければ、夜は夢だけを見つめ朝は希望に満ち溢れているのでしょう。この涙が流れる孤独の夜とは縁もないのでしょう。
しかし、苦しみがわかっているから、夢のきらめきや一人ではないあたたかさがより際立って見えるともいえます。
ぬくぬくと順風満帆な人生は本当にいい人生なのでしょうかね。苦難のあったほうが学ぶことは多く、生きようとするエネルギー量も変わってくるのは事実です。
苦しくて心を飾った…今も
あなたを忘れられなくて
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=36107
そして最後の咆哮が悲しく響き渡ります。メロディもぴたっと休符をはさむのがぞくっと鳥肌ポイントでございましょう。
曲が終わるとさまざまなことを考えてしまいますね。脳裏に浮かぶのは、赤い薔薇の花や夜空の星のきらめき、澄んだ空気、冷たいベッドのシーツなどなど。
しかしどれも生きる苦しみと切なさを反映したものであるのは共通項ですね。
「Rusty Nail」まとめ
以上、X JAPANの「Rusty Nail」について、アニメバージョンのPVとあわせて歌詞の内容をご覧いただきました。
PVはなかなかシュールでおもしろいものの、曲の美しさと哀愁感は抜群。
本当につらかったり苦しい感情は、逆にすがすがしいものだということも読み取ることができます。そこに妙な甘えのあるセンチメンタルな感情が入りこむ余地はありません。
みだらに悲しみを表現すれば哀愁ソングになるわけではないのですね。
そして夢や思い出にrusty nailをかけることで、それらがひとつにつながり形になっていくのです。
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