YUIが16歳の頃の自分を振り返った曲
今回ご紹介する曲はYUIが2007年6月にリリースしたシングル曲「My Generation」。
2012年リリースのベストアルバム『GREEN GARDEN POP』にも収録されています。
「My Generation」はリリース当時20歳だったYUIが16歳の自分を振り返った曲。
16歳といえば高校1年生〜2年生にあたります。
まだ成人してはいないものの、アルバイトデビューする人も増えて社会の入り口に差し掛かる時期といえるでしょう。
また大学受験、専門学校など将来に向けて考え始める時期でもあります。
これからの人生についてアイデンティティを模索する人も多いでしょう。
子供と大人の間で揺れ動く多感な歳です。
YUI自身はこの頃、将来に向けた重要な人生の選択を行っていました。
16歳で将来に向けて重大な決断をしたYUI
ミュージシャンとして生きる
1つの決断がそれまでの人生を大きく変えることがあります。
もしもYUIが音楽の道へ進まなかったら...なんてことは今となっては到底考えられません。
My Generation
朝日放送 (ABC) とテレビ朝日の共同製作のテレビドラマ『生徒諸君!』の主題歌。ドラマのために書き下ろした楽曲。自身でドラマの台本を読み製作。16歳で高校を中退し音楽の道を志した時の決意を歌った。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/My_Generation/Understand
しかし、高校を辞めてミュージシャンを目指すというのは当時は一大決心だったことでしょう。
今までと違う環境に飛び込み、ミュージシャンとして生きることを決意した16歳。
それはロックの初期衝動ともいえるような熱い気持ちだったはずです。
「My Generation」では学校の描写を入れながらもう一度その時の気持ちを思い出しています。
落ち着いたAメロBメロからサビでグッとアクセルを踏み込んだかのようなドライブ感がたまりません☆
それでは早速MVを御覧ください!
学校の教室で力強く歌うYUIに勇気づけられる

ギターケースを片手に学校のグラウンドへ歩き出すYUI。
1人の女子高校生が駆け寄り手首を掴みます。
場面は変わり、YUIは教室でバンドメンバーと共に曲を演奏するシーンへ。
カメラに向けた鋭い視線から、彼女の音楽に懸ける強い覚悟が伝わってきます。
このMVで映し出されている学校や生徒達の印象は総じて暗いものです。
逆さまの視点が多く、生徒達は身動き一つせず、椅子は倒れて白紙がグラウンドに散乱している有様。
「自由になりたいけれどなれない」という閉塞感が伝わってきます。
そんな中で映し出される屋上の場面では、希望の気配が。
生徒達に混じったYUIが空を見上げる姿から「どんな状況の中でも自分の人生を生きる」という姿勢が伝わってきました。
それでは気になる歌詞を見ていきましょう!
16歳から始まる本当の自由や人生とは?
いつまでも受け身じゃない
グランドに吹いた風を
ちいさな窓から吸い込んで ため息
期待することに イヤんなって
孤独になったけれど
でも諦めたつもりじゃなかった
出典: My Generation/作詞:YUI 作曲:YUI
授業中は退屈で身動きの取れない時間。
好きな科目だったり授業が面白い先生だと良いのですが、いつもそうではありません。
手持ち無沙汰に窓から校庭を眺めたり、ノートに落書きをしたり、こっそりスマホをいじったり...。
抜け出すことも出来ないし、「早く休み時間にならないかな」と待ち続けるのはしんどいと感じます。
とはいえ、学校はやめたいほど嫌ではないし、退屈な授業は我慢すればいいと考えるのが大方です。
背景には「高校を卒業して安定した仕事につきたい」という気持ちがあります。
けれど、YUIの場合は違いました。早くから将来の道を真剣に考えていたのでしょう。
学校を辞めて音楽にもっと時間を使いたいと考えたのです。
成功の保証はなく、応援というよりは心配や反対の方が多いかもしれません。
みんなと違う道を1人進むのは大変です。しかし決意は揺らぎませんでした。
不自由にしているのは自分自身
チャイムが鳴り終われば
現実はもっと 早く進んでゆくでしょ?
出典: My Generation/作詞:YUI 作曲:YUI
1日の授業が終われば待ちに待った放課後です。学校に行って勉強して帰ってくるだけが高校生活ではありません。
行動の縛りはなくなり、バイトでも部活でもなんでも自分の好きなことが許されます。
高校生として社会で一定のポジションが確保されており、放課後の自由も保障されている状況。
その妙な安全感が懐柔されているように感じて、人によっては居心地悪く感じるのかもしれません。