amazarashi
覆面を被らない覆面バンド、amazarashi 。
公に姿を表さない彼らは、ミュージックシーンにおいて大きな存在感を放つようになっています。
2010年にメジャーデビューする前からのこのスタンスは、今でも徹底して守られています。
それは、ライブにおいても変わりありません。
私たちが彼らの姿として捉えられるのは、シルエットだけ。
ステージの前面に薄いスクリーンを張り、そこに曲やライブのテーマをイメージしたアートが投影され、メンバーはそのスクリーンの向こうで演奏しています。
その代わりに、彼らの顔の代わりともいえるかわいいキャラクターが存在しています。
その名も”amazarashiくん”。てるてる坊主をモチーフにしたこの可愛いマスコットが、その姿を掴めないamazarashiの代わりにビジュアル面で活躍しています。
amazarashiのマスコット、amazarashiくん
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この右側で大きなおめめを見開いているのがamazarashiくん。可愛いですよね。
そしてとっても働き者なんですよ。
何故”孤高のアーティスト”に?
”露出しない”というスタンス
全く姿を掴めないことからも、”孤高のアーティスト”などという呼ばれ方をすることも多いamazarashi 。
最近のアーティストといえば、いかに身近に感じさせるかが売れる秘訣といわれてきました。
AKB48 なども、当初は会いに行けるアイドルとして活動していましたよね。
握手会などもその一環といえるでしょう。
そしてその目論見通り、様々な記録を打ち立てるほど人気が出で一大ブームとなり、国民的アイドルとなりました。
amazarashiは、その真逆を行っています。
確かにメディアにあまり露出しないアーティストという存在は昔からありました。
山下達郎は一切テレビには出演しないことでも有名ですし、小田和正も数えるほどしか出演しません。
B'zなども決まった音楽番組に時々出演するだけで、メディアへの露出が少ないアーティストといえるでしょう。
それでも、アーティスト写真すら存在しない、ということはありませんでした。
作品のジャケットや、インタビュー写真などを通して顔は公にしていましたし、ライブにおいては普通に姿を現していました。
というよりも、インストバンドででもない限り、本人たちの姿を隠したまま行われるライブなんて、誰も思いもしなかったことでしょう。
ところが、amazarashiはやってしまいました。
しかもそれが徐々に受け入れられて、どんどん大きな存在になっていってるのですからすごいですよね。
時代を逆行?
時代の真逆を行くスタイルが受け入れられたのは、なぜだったのでしょう。
きっと、信念を持って、そういうスタイルを貫いているからではないでしょうか。
格好がいいからとか、話題づくりの為にで行っていたのであれば、そう長続きしなかっただろうと思います。
amazarashiが顔を出さないことにしたのは、ヴォーカルとギターを担当する秋田ひろむが人付き合いが苦手なこともあったといいますが、バンドの最大の強みでもある歌詞の世界を前面に出すため。
CDのジャケットも歌詞の世界を色濃く反映したものにしたり詩集を付属させるなど、曲と歌詞のみに集中してもらえるように、との想いが強く感じられますね。
確かに、アーティストの写真があると先入観や外見のイメージで判断してしまう面も、少なからずあると思います。
もっとも純粋な状態で自分の音楽を楽しんでもらうために、ある意味究極の方法を選んだわけですね。
そしてその想いは、多くの人に受け入れられた結果となりました。
「月曜日」
『月曜日の友達』への書き下ろし作品
今回ご紹介する「月曜日」は配信限定シングルとして、2018年の3月12日(月)にリリースされます。
もう間もなくですね。
この曲は、阿部共実の漫画作品『月曜日の友達』の為に書き下ろされました。
阿部共実は2014年に『ちーちゃんはちょっと足りない』で数々の漫画賞を受賞。
阿部共実がamazarashiのファンであったことから、『月曜日の友達』のプロモーション映像のため、amazarashiに過去曲の使用を依頼したそうです。
もともと『ちーちゃんはちょっと足りない』のファンであったという秋田ひろむ。
さっそく『月曜日の友達』に目を通すと、過去曲では作品がもったいない、新たに曲を書き下ろすということになったそうです。
これってすごいことですよね。アーティストとアーティストがお互いの作品を通して刺激しあい、新しい作品が生まれる。
最高のコラボ作品となったことでしょう。
「月曜日」の歌詞の内容も、『月曜日の友達』の世界観を反映したものとなっています。
歌詞をチェック!
一部ですが、「月曜日」の歌詞をご紹介します。
月曜日蹴飛ばしたら ゴミ箱にも嫌われて
転がって潮風に錆びた
息苦しいのはここが生きる場所ではないから
僕ら地球外生命かもね
好きなこと好きって言うの こんなに難しかったっけ
それならば僕は 息を止めて潜るよ
君の胸の内の深さには
遠く遠く及ばないとしても
出典: 月曜日/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ