後悔したくない
過去にすがりついてたって
手に入れられないからって
追いかけてみなきゃ
わからないこともあるでしょ
いいでしょ?
出典: 夢/作詞:yui 作曲:FLOWER FLOWER
もしかしたらそんな思い入れも、過去の鮮やかな思い出への未練に過ぎないのかもしれません。
それでも彼女にとっては、その日々を捨てきれないほどの思いがあります。
今までの日常を犠牲にしてでも、追いかけたいほどの「夢」。
大人になってしまった今では、若かった頃のようにただがむしゃらに追いかけるということができません。
しかし、そんな代償を払ってでもまだ追いかけてみたいと思えるということ。
それはその「夢」にそれだけの価値があると、主人公が分かっているからではないでしょうか。
人生は1度きりです。
彼女は将来後悔しないために、今行動を起こそうと考えているのでしょう。
冷静に受け止める
叶えられないこと
「真実をきちんと見抜いてよ」
「誰かのせいにはしちゃダメだよ」
「後悔しないように生きなくちゃ」
どれも全部は叶えられない
出典: 夢/作詞:yui 作曲:FLOWER FLOWER
ここでは主人公が、冷静に物事を受け止めようとしていることが伝わってきます。
大人になったことで、今までよりも広い視野で物事を見られるようになったのかもしれません。
自分が叶えられるかもしれないことと、叶えられないこと。
彼女は今まで過ごしてきた日常の中で、理想通りにはいかない現実とも向き合ってきたのでしょう。
だからこそ、理想と現実の違いを冷静に受け止めています。
時が過ぎ、今だからこそ「夢」を客観視できる面もあるのかもしれません。
負け犬と呼ばれても良い
大人になれば
楽しくなれると思ってた
今の自分は言い訳してる
負け犬なんて言葉があるなら
誇らしく名乗ってみるよ
出典: 夢/作詞:yui 作曲:FLOWER FLOWER
「夢」を諦め、現実と向き合うことを選んだ過去の自分。
しかし、その先に待っていたのは満たされない日常でした。
安定を選び、それまで感じていた不安は解消されたかもしれません。
しかし、それは自身の望んでいたような未来ではなかったのでしょう。
自分にとって今の状況は、過去の自分に対して言い訳をしているようにも感じられる。
そのことに対して負い目を感じているのかもしれません。
「夢」を見ることは若い人のやることだという世間の声のことを考えているのでしょう。
今の生活を投げ出して、再び不安定な日常へと戻ること。
そんなのは、負け犬のやることだという世間からの声に対しても屈する気配はありません。
むしろそんな自身の状況を誇らしく感じているようです。
思い通りにいかなくても
周囲の言葉も跳ね返して
全てが思い通りなんて
簡単にいくわけないって
使い古された文句は
聞き飽きたよ
出典: 夢/作詞:yui 作曲:FLOWER FLOWER
周りから言われる言葉に対しての主人公の思いが表れているパートです。
そんなに上手くいくわけないという周囲の言葉が、自分の心に突き刺さります。
しかし、そんなことで弱音を吐くような彼女ではないのです。
誰もがいうようなそんな聞き覚えのある台詞に対して、彼女は屈しません。
「夢」を叶えようと頑張るのは自分自身です。
周囲は、誰も自分の代わりにはなってくれないということを彼女はよく分かっているのでしょう。
辛抱強く生きる
何が変えられるかなんて
わからないけれどいつか
その日になれるように
少しずつ変わるよ
いいでしょ?
出典: 夢/作詞:yui 作曲:FLOWER FLOWER
理想通りには上手くいかなかったとしても、少しずつそこに近づいていく。
その辛抱強さを、彼女はこれまでの生活で手に入れたのです。
今から行動しても、何も変わらないかもしれないという恐怖はそこにはありません。
今までとは違い、大人になったからこそ放てる言葉がここにはあります。
いつになるかは分からない。
けれど1歩ずつ「夢」へ近づいていこうとする彼女には頼もしさが感じられます。
人生経験を積んだことによって、彼女はより現実的に物事を捉えられるようになったのです。