何のために生まれた?
生まれてきた意味を
問いただし続けたい
有り余る思いは
神様
無情だ
毎日が繰り返し
出典: I am me./作詞:未公表 作曲:松隈ケンタ
先ほどまでは過去を回想していました。
ここで現在の想いが語られます。
自分は何のために生まれて来たのか。
その意味を追うことで、味気のない憂鬱な日常を抜け出そうとしています。
未来へと突き進め
困難を乗り越えて
目指した未来になんだ?って
悩んだり
達観したり
こんな僕がありえない
必死に生きろ
出典: I am me./作詞:未公表 作曲:松隈ケンタ
サビになると思考の断片ともいえる言葉が飛び交います。
「悩む」ことについては、ここまでのフレーズに綴られていました。
次の「達観」とは真理を悟ること。
目の前の現象に惑わされず、物事の核心を的確にとらえる様子を言い表します。
なぜ「達観」という言葉を使ったのでしょう?
まず、困難に直面したとき、2つの選択肢が生まれます。
1つ目はひたすら困難を回避して安全な道を選ぶこと。
2つ目は困難を乗り越えられるほどに成長すること。
後者を選択して突破した時、人は「物事の本質を見抜く目」が養われます。
だから「悩む」の後に「達観」が続いているのではないでしょうか?
常に今以上に成長しようと努力し続けていることがうかがえます。
とにかく前へと進む
目指した未来見失って
泣いたり
考えたり
そんな僕がこのまま
果てしない前進を
二度とない日々を駆け抜けろ
出典: I am me./作詞:未公表 作曲:松隈ケンタ
冒頭で「生きる意味」について触れました。
ここではそれを見失ってしまったようです。
頑張りたいのに、軸が無いから上手く立ち上がることすらできない…。
そんなボロボロになった、か弱い心情が読み取れます。
でも、今の自分の選択が未来を変える。
だからこそ、「生きる意味」が分からなくなったとしても、足を引きずって前進しようとしています。
がむしゃらに進むことで見えてくる何かがあるのかもしれません。
「苦しみ」を乗り越えた先で
視線を感じる
本音なんかさ
ありきたりだよ
真実を隠してた
白い部屋はいつも
見られてるようで落ち着かない
出典: I am me./作詞:未公表 作曲:松隈ケンタ
「黒い部屋」が「白」に変わりました。
先ほどは真っ暗闇で張り詰めた空気の中、何かの気配に怯えていました。
ここでは部屋の明かりが灯された代わりに、気配の正体が明らかになったのかもしれません。
「白い部屋」は自分の心を解放する行為の象徴なのでしょう。
本音を口に出すことができる一歩手前で、やはり周囲を気にして、ためらっています。
さらけ出すのが怖い
暴かれること自体怖い
信じるはなんなのか
何も感じないなら
別に痛むことなどないのに
出典: I am me./作詞:未公表 作曲:松隈ケンタ
「本音を晒す」ことを「暴く」という言葉で表現しています。
「暴く」とは悪事や欠点を暴露すること。
ネガティブな秘密に対して使う言葉です。
上っ面だけ「いい人」で、本心は「悪い人」だと認識しているのでしょうか?
自分の2面性に良い印象を抱いていないようです。
でもこれは当たり前のこと。
必要以上に「いい人」を演じてしまうと、反動で「悪い人」の側面も育ってしまいます。
精神はこのようにバランスを取る仕組みになっているのです。
それを更に押し殺せば、精神はバランスを崩し、絶望の淵へと堕ちてしまうでしょう。
いっそ何も感じなければ、こんなに悩むことはないのに…。
そう思うということは、「現状を受け入れたくない」という心情が読み取れます。