その人の話を聞いているとタバコばかりが減っていくという主人公。
特に吸いたいわけでもないのにタバコに手を伸ばす場面って、きっと手持無沙汰になったときではないでしょうか。
それがどんどん減っていくということは、その人の話がいかに長いかを表しています。
長々と続く話を退屈に思っていながらも、彼にも付き合いというものがあって話を聞かないというわけにもいかないのです。
過去の栄光ばかりを語る人
今は何者でもない
いつか見た栄光の時代など金輪際 忘れてさ
みんな「そうなんだ!」って驚いたふりしてるだけなのに
出典: 君の話/作詞:大橋卓弥 作曲:常田慎太郎
過去の栄光話をいつまで経っても持ち出してくる人も確かに居ますね!
そしてそういう人って鼻につくんです。(笑)
確かにそういう過去があったことは凄いことかもしれません。
しかしそれは所詮過去の話。
過去のことばかりで今の栄光を語れないということは、今は何者でもないということではないでしょうか。
そして自信満々に話されたら、何回も聞いている話でも「そうなんだ!」って言わなきゃいけない空気になるのもわかりますね。
上司だったりしたら尚のこと「もう聞きましたよ」なんて口が裂けても言えません…。
その栄光も自分の力ではない
きっと環境に恵まれてたんだろう
ずっともてはやされてきたんだろう
どんな人だったかって聞かされても
そんなことは聞きたかないんだよ
出典: 君の話/作詞:大橋卓弥 作曲:常田慎太郎
先述のことから「環境に恵まれてた」と思ってしまうのも仕方がありませんね。
自分の力で切り拓いて来たという人なら、今現在もきっとそういう姿勢を見せているでしょうから。
それに本人が語る「どんな人だったか」ほど宛てにならないものはありません。
人の知らない過去なら、なんとでも言いようがありますからね。
人間はそういう生き物だから、自分も気を付けないといけない!
得意話はもう聞き飽きた 自慢話はもうこりごりだ
出典: 君の話/作詞:大橋卓弥 作曲:常田慎太郎
そう、得意話、自慢話の類って聞いていて気持ちいいものではないんです。
でも人間は少しでも自分を優位に見せたい生き物だから、それをしてしまうのもある種本能のようなもの。
そう思うと自分だって例外ではないんです。
褒められたことなどは「誰かに話したい!」となるのが普通ではないでしょうか。
相手が快く思わない場合もあるということを気に掛けておかないといけませんね。
他人の欠点が鼻につく理由
君の話はもう聞き飽きた 自慢話は、もうこりごりだ
君は言うのさ もう聞き飽きた 僕の話はもう聞き飽きた
僕の話は
出典: 君の話/作詞:大橋卓弥 作曲:常田慎太郎
と、そんな話をしていたらやっぱりこの曲の主人公もそうだったようです。
散々その人の話が面白くないと言っていたはずが、ここでその言葉が彼自身に向けられます。
俗に言うブーメランというやつですね。
単にオチを付けているだけのように見えますが、これも意外と真理をついています。
他人を見ていて鼻につく欠点というのは、その欠点が自分の欠点だったりする場合も多いんです。
自分が引け目に感じていることだからこそ、他人を前にしたときもそこに目が行ってしまうのでしょうね。