この曲は本当に不思議です。
初めて聴いた時「ヘチマ」を連呼していて衝撃を受けました。
ヘチマは食べるだけでなく、たわしや石鹸、化粧水にもなるほど万能な野菜。
それをあえて曲のテーマに選び、特に意味のなさそうな曲にしてしまうのです。
歌詞の中でも「何だよこれ」とあります。
聴いている人の気持ちの代弁をしているのではないでしょうか。
しかしヘチマを連呼していることや、不思議なメロディによってなぜか頭に残ってしまいます。
何も考えずに聴くことができる、不思議な気持ちになる曲が、とても魅力的です。
グータラ節
干物女子の象徴
私は甘える生き物よ
一緒にグータラしないでね
グータラグータラグータラ節を歌おうよ
夢ではバリバリ家事するキャリアウーマン
現実かけ離れちゃった
でもしょうがないわ
出典: グータラ節/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
タイトルからわかる通り、グータラした人の曲です。
相手に全ての家事を任せていることがわかります。
とても共感できる曲で、メロディーもとても耳に残ります。
自分の理想の働く女性とは全く違うけれど、開き直っている様子がとても良いです。
「実は自分もこんな女性」という方も多いのではないでしょうか。
川谷さんが歌詞に描く女性は、開き直る人が多いと感じました。
開き直りつつも、自分に正直な女性ばかりで憧れてしまいます。
可愛らしさにキュン
グータラグータラグータラ女子の二日酔い
味噌汁作ってよ江戸っ子諸君
でも今日は愛の方が欲しいから
たまには一緒にグータラしよ
出典: グータラ節/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
ずっとグータラしていて、彼氏にいろいろと任せる彼女。
しかし、4行目では一緒にグータラしたいと彼氏に頼んでいます。
これまでとても上から目線で彼氏に接している印象でした。
しかし、ここで甘えだすギャップにキュンとしてしまいました。
ここまでグータラしているとマイナスな印象を与えかねません。
しかし3行目のストレートな表現で一気に女性の可愛らしさが増しています。
全ての行動を許してしまいそうな表現です。
こんな女性像を描ける川谷さん、素晴らしいです。
愛しのジェニー
妙に明るい旋律に そろそろ困惑してる頃かい?
天才っぽい展開で ジェニーな音楽にするんで
ちょっと待っててよ
出典: 愛しのジェニー/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
この曲も「ヘチマラップ」のようにあまり重要なメッセージ性はないように感じる曲です。
しかし、ジェニーハイ自体の紹介曲のような印象を受けます。
グループ名のジェニーハイは「天才を超えよう」という意味。
その意味がこの曲に表れているのです。
徐々に盛り上がっていく様子が、ライブでも気分を高揚させるのではないでしょうか。
2行目ではとても自信を持った表現をしているのがわかると思います。
ジェニーハイの楽曲を聴いたことのない人を、一気に引き込ませる自信がある。
そんなジェニーハイの心意気をこの曲で感じました。
バレンタイン泥棒
君にチョコレート ああ ああ ああ
バレンタイン泥棒 あなたの心は盗まれる予定
出典: バレンタイン泥棒/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
ジェニーハイの曲は全員で歌っている曲も多く、この曲もその1つ。
この曲の中には「君」と「あなた」という表現が出てきます。
途中までは「君」に本命チョコをあげるのではないかという印象を受けます。
しかし途中から「君」よりも「あなた」の方が全体的に美しい表現がされているのです。
逆転現象
君には友チョコ
あなたが
本命
出典: バレンタイン泥棒/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
そして決定的な歌詞はこちら。
しっかりと本命は「あなた」であると言っています。
「君」かと思いきや「あなた」が本命のチョコを奪ってしまう泥棒であること。
そして、自身が「あなた」の心を奪う泥棒であること。
そのような意味がタイトルに含まれているのではないでしょうか。
新たなバレンタインソングです。