TEN MADE TOBASO
シンガーやダンサー、そしてモデルとして活躍の幅を広げているスダンナユズユリー。
今回ご紹介するのは、自分を見つめ直すきっかけをくれる曲「TEN MADE TOBASO」です。
女性リスナーの共感を得ているこの曲の歌詞は、なんとメンバー自身が書いています。
一見恋愛をテーマにしているようにも感じる曲ですが、実は意外なメッセージが隠れていました。
彼女たちは歌詞の中にどのような思いを込めているのでしょうか。
過去を振り返るとき
ありのままで
Baby あの日のジブン あの日のキミ
なに感じ取ってた?
Oh oh oh baby
Oh baby
TEN MADE TOBASO この想いを
出典: TEN MADE TOBASO/作詞:須田アンナ, 武部柚那, YURINO 作曲:KENTZ, MARIA MARCUS
漢字ではなくカタカナで表現されていることから、2人はまだ幼かったという意味を感じます。
幼いながらも様々なことを必死で考え、悩み、泣き笑いしていたことは確かです。
しかし今となっては一体何が自分を困らせていたのか思い出せません。
ひとついえるのは、今その悩みが解消されているということ。
こうして冷静に振り返る余裕もあります。
だからあの頃の自分に「そのままで大丈夫だよ」と伝えたいのです。
「天まで飛ばそう」
過去の自分へエールを贈ります。
歌声を届けたい
Once and again
Ah Baby
追いかける 迷わずに
Once and again 歌い続ける Hey Hey
出典: TEN MADE TOBASO/作詞:須田アンナ, 武部柚那, YURINO 作曲:KENTZ, MARIA MARCUS
彼女は今の自分に満足していますし、過去の自分の行動を後悔していません。
だから過去の自分に、思うがままに進んで大丈夫だよと伝えたいのです。
彼女たちの思いがしっかりと投影されているはずです。
彼女たちは夢を叶えて音楽の世界にいます。
そんな彼女たちが歌を歌えば、あの頃の自分たちに届くのではないでしょうか。
英詞部分は「何度も繰り返す」という意味。
夢を叶えて歌を歌っている今を、過去の自分に繰り返し伝えようとしているのです。
叶いそうな夢を叶えない理由
今だから分かるのSo
子供だったマイガールズAnymore
破り捨てた瞬間(トキ) いつも下を見ててYeah eh eh
追いかけてた夢の扉閉ざしてもうNo way
自分にウソついて なにもかもにピリオド Woooah
出典: TEN MADE TOBASO/作詞:須田アンナ, 武部柚那, YURINO 作曲:KENTZ, MARIA MARCUS
過去の自分を思い返してみると、かなりネガティブだったことに気付きます。
「ガール」が複数形で歌われているのは、自分の中に複数の自分が存在していたということなのでしょう。
ですからいつも考えや言うことがコロコロ変わり、ワガママだったことが分かります。
なぜ上ではなく下に目が行くのかというと、破った欠片が気になるからです。
自分から夢を捨てておきながら未練が残っていたのだと解釈できます。
扉を閉めるためには、扉に触れる必要があります。
ということは、夢が手に入らなくてもまずは手が届く瞬間があったのではないでしょうか。
なぜ閉めたかというと、扉の中に入る自信がないからです。
思考と行動が連動しない様子から、思うがままに生きていないといえます。
夢を諦めて何かのせいにしていたのは自信がなかったから。
夢を叶えた彼女だからこそ、過去の自分にしっかり向き合えるのでしょう。
ポジティブになる方法
下から飛び込む?
見上げたあの夕暮れの空
あと少し手を伸ばしてLet’s dive
We will dive to the sky
出典: TEN MADE TOBASO/作詞:須田アンナ, 武部柚那, YURINO 作曲:KENTZ, MARIA MARCUS
ここまでの歌詞で、過去の自分は「TEN」つまり空にいることが読み取れます。
朝の空なら希望を感じますが、夕方はどうでしょうか。
これから暗さを増していく一方であり、明るい要素がありません。
そこにいる過去の自分の元に向かう理由は「大丈夫だよ」を伝えるためです。
今の彼女がいる場所と過去の自分がいる場所には高低差があります。
過去の自分のほうが上にいるのに「dive=飛び込む」を使う理由。
それは「不可能だと諦めていたことも今の自分なら可能」ということでしょう。