切れない糸
心と心を繋ぎ合う糸が
呼吸を繰り返し
途切れないと信じてるから
さよならはまだ言わないよ
出典: 70億にただ1つの奇跡/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎
もう会うことも触れ合うこともできない2人。
2人を繋ぐものはもう消滅してしまったはずです。
しかし主人公は消滅したとは思っていません。
想いと想いはまだ繋がっているのだといっているのです。
彼は亡くなってしまいました。しかし主人公の彼への想いはまだ生きています。
今もまだ想いは呼吸をし、止まることはないのです。
主人公が彼を想い続け、忘れることのない限り彼は心の中に生き続ける。
別れを言う時は、彼がみんなの心からいなくなってしまった時なのです。
ここでは亡くなってしまった彼が残した優しさや思い出。
それが主人公や友達の心にあり続ける限り、彼は死なないのだといっているのではないでしょうか。
一人称が切り替わる意味
募る彼女への想い
元気にしているかな?
コンビニで買ったノートに
2人で書いたスゴロク
僕のコマはフィギュアで
出典: 70億にただ1つの奇跡/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎
ここでは「私」だった一人称が「僕」に切り替わっています。
切り替わった意味。
それはこの歌詞部分が主人公目線ではなく亡くなっていたはずの彼目線になったということではないでしょうか。
亡くなってしまった彼の主人公に対する想いも強く溢れ出ています。
彼も主人公と同じくらいに相手のことを想っているのです。
亡くなってしまった彼が思い出すのは彼女との楽しい思い出。
簡単には成仏できないほどに募る彼女への想いを感じ取ることができます。
歌詞からは彼の彼女に対する気づかいと心配。
そして、もう彼女と一緒にいることができない悔しさが痛いほど伝わってくるのです。
亡くなった後でも彼女のために尽くす
その君らしさに
これからもずっと寄り添っていたい
出典: 70億にただ1つの奇跡/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎
もう彼はこの世に存在していません。
しかし彼女の近くにはいてくれるようです。
側で支えてあげることはできなくてもずっと見守っていくことはできます。
彼は死んでしまった後も彼女を想い、彼女のことを考え、そして彼女のために尽くしていくことを決めたのです。
彼の優しさと想いの大きさがここでも伝わります。
人は亡くなってしまってもまだ愛する人や大事な人を守ってくれているのです。
私たちの人生で起きる不思議な体験は自分を見守ってくれている誰かのおかげなのかもしれません。
桜に例えられる主人公の心情
幹からのびる細い腕に
しがみついてる私みたいな花びらが
ゆれる ゆらり いずれ 舞うの
でもね、来年もまたあなたの元へ咲くの
出典: 70億にただ1つの奇跡/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎
この歌詞では桜の木が彼だとしたら主人公は舞い散る桜の花だと例えられています。
桜の木があるからこそ桜の花は咲き誇るのです。
そして舞う瞬間。それは桜の美しいタイミングの1つではないでしょうか。
それと同様に、彼女がまた人生を歩み出して、輝けるようになったのも彼のおかげなのです。
今はもう亡くなってしまって会うことはできないかもしれません。
しかし彼女の中にはいつまでも彼の意思と想いが残っています。
それが彼女の生きる原動力となっているのです。
そして毎年彼のことを思い出し、力をもらっているのではないでしょうか。
彼女は彼がいたからこそ、人として成長できまた少しづつ歩んでいくことができるようになったのです。
ACE COLLECTION【70億にただ1つの奇跡】の歌詞解説〜まとめ〜
この楽曲から伝わるメッセージ
この楽曲は亡くなってしまった想い人を慕んだ切ない歌でした。
主人公の彼への想いは痛いほど歌詞から伝わってきます。
同様に彼もまた彼女を想い、亡くなってしまったことを激しく憂いているのです。
互いに想いを募らせたまま離れ離れになってしまった2人の心情には切ない気持ちが溢れます。
しかし彼は亡くなってしまった後でも彼女のことを想い、寄り添ってくれている。
そして彼女は彼を忘れないことが最大の愛情表現だといっているのです。
歌詞からは2人の優しさが溢れ出ていました。
そして最後の歌詞に残されたメッセージ。
それは「彼女から彼への感謝のメッセージ」ではないでしょうか。
亡くなった後でも自分の心の支えになってくれたことへの感謝。
彼がいたからこそ今の彼女がいて、彼のおかげでこれからも歩んでいけるのです。
彼女が彼に何度も何度もありがとうと言うように、桜の花が舞ってはまた咲き誇るのではないでしょうか。