オーバーロードの持つブラックな雰囲気を、前向きさと陰鬱さを兼ね備えたエモーショナルな歌詞や、ノリの良いアップテンポなサウンドで見事に表現した「GO CRY GO」。
「GO(進め)」というフレーズの後に「CRY(泣く・泣き叫ぶ)」と続けるなど、明るい面だけではないファンタジー世界の抱える“ダークな側面”を、タイトルで既に感じさせていますね。
ラウドなサウンドで劇中のアクション性を上手く表現し、リズム感抜群の韻を踏んだカッコイイ歌詞が、さらに作品への没入感を高めてくれます。
同じくOxTが歌った、疾走感ある第一期OP「Clattanoia」と比べると、演奏の激しさやボーカルの熱が一味違っていて聴き応え十分です。
歌詞を紹介
イントロ
GO CRY GO
出典: GO CRY GO/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
しょっぱなから重量感あるベースのメロディが印象的です。戦場に向かう途中かのような重々しい雰囲気を感じさせます。
「GO CRY GO」は、“泣いても進め”というニュアンス。
国や種族間の戦争や陰謀が渦巻くオーバーロードの世界では、弱さを見せるのは命取り。ここのパートからは“絶望しても決して歩みを止めるな”というメッセージが伝わってきます。
Where is the truths?今無情一帯の世界で
Here is no truths 栄光もなく奪い合う
It's like a party!交錯する者たちよ
突き進め 果てるまで
勝者と敗者どちらもmaybe something crazy
出典: GO CRY GO/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
オーバーロードの世界では、人間やモンスターなど、多種多様な生き物が暮らし、それぞれが富や名声、誇りのために闘いに身を投じています。
「使命の果たすため」、「一族の繁栄のために」と大義名分を掲げても、武器を手に殺し合いを始めたら最後、そこに正義などありません。
ここの歌詞は、そんな繰り返される争いや醜さを皮肉っているようにも思えます。
What can I belibe?そんな問いなんて
NO one answer すべてこの虚空の中消えてった
出典: GO CRY GO/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
サビに入る前のここのパートはまさに、争いの不毛さを如実に表現しているように思えます。
「NO one answer すべてこの虚空の中消えてった」。
ここだけ見ると、何年経っても繰り返し争いを続け、信念や守るべきものを失い続ける人間の愚かさや脆弱さを感じてしまいます。
BREAK OUT!
今はBREAK OUT BREAK OUT 進めよ
CRY OUT CRY OUT その意思を掲げて
さあもっとBREAK OUT BREAK OUT 世界を
CRY OUT CRY OUT 切り開け 迷っても
出典: GO CRY GO/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
理不尽に直面し挫折を味わっても、生き抜くには目の前に立ち塞がる壁を壊して進み続けるしかありません。
泣き叫ぼうが笑われようが、自分の芯を強く持って自分の手で道を切り開いていくことが大事。
切り裂くような強烈なボーカルに合わせて「BREAK OUT BREAK OUT」と繰り返す姿には、そう訴えかけているような印象を受けました。
So we gatta just go crazy,crazy and mad
just go crazy now
dance,dance crazy,crazy and mad
幻想(ゆめ)か地獄か GO CRY GO
出典: GO CRY GO/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
闘って未来を掴み取ることをテーマにしたオーバーロード第二期のOPとしてはピッタリの締めくくりです。
ミドルテンポながら切れ味のあるギター音や、ドン!とのしかかるようなベースが、ダークな雰囲気を最後まで上手く醸し出しています。
本人MVとアニメOP
MVはこちら
全体的に“影”を主張した画をバックに、荒々しく演奏するOxTの二人が素直にカッコイイです!