みなさんはもしも旅行に出かけるとしたら、どんな場所を選びますか?
きっと大半の方は、自分が住んでいる環境からより離れた土地を選ぶのではないでしょうか。
例えば北国に住んでいる人は、雪の降らない南国を選んだり。
のどかな田舎に住んでいる人は、華やかな大都会を選んだり。
どうせ旅行に出かけるなら、非日常な時間を存分に味わいたいですからね。
この楽曲に登場する主人公もそう思っていたのだと思います。
主人公が旅先に選んだのは、緑あふれる自然豊かな土地。
おそらく主人公は、普段コンクリートで覆われた街の中に住んでいるのでしょう。
肌で自然を感じている瞬間は、何かとせわしい毎日から解放される至福のひととき。
鈍りがちな五感が刺激されて、心も体もリフレッシュしている様子が想像できます。
"当たり前"をより鋭く感じるためには
脳内で旅をしながら聞いてみよう
柔らかな心地に呑まれて
空気と線を越えて
大切なものはまた輝くだろう
そうだろう
そうだろう
出典: 柔らかな心地/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
旅の前日、持ち物をしっかりチェックしていたのに、旅先に着いてから
「あ~、あれ持ってくればよかった…。」
と後悔した経験、みなさんにもありませんか?
実はその持ち物あるあるこそが、旅の醍醐味なのかもしれません。
シャンプーや歯磨き粉、お気に入りのタオルなど。
普段“当たり前”のように使っている物でも、旅先には置いてありませんよね。
旅に出ると、そんな日常の“当たり前”のありがたさに改めて気が付かされます。
それは物以外でも同じこと。
いつも一緒にいる家族や自分が生まれ育った街も、旅に出て、やっとありがたさに気がつけるのかもしれません。
日常に疲れている人にこそ旅はおすすめ?
非日常な時間を味わい、得た”当たり前”のありがたみ。
この恩恵は、意識しなければきっとまた、時間が経つにつれて徐々に消えていくことでしょう。
“当たり前”を大切にすることを当たり前に。
ここは徒然草の現代語訳にはない、崎山蒼志さんならではの解釈と言えますね。
日常に少し疲れを感じている人は、まず自分にとっての“当たり前”を探しに旅へ出てみてはいかがでしょう。
縛られていた日常から抜けだせる旅って?
たまには計画を立てずに旅をしてみよう
緩やかに身体をほどいて
目を少し開けて
透き通る宝石みたいな朝で
動かして 足を運んで
出典: 柔らかな心地/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
みなさんは旅行に行くとき、計画を立てていますか?
それとも行き当たりばったりの旅がお好きですか?
この曲を通じて崎山蒼志さんが伝えたいメッセージは、きっと
「旅に出かけたからといって、無理やりあちこち見る必要はないんだよ。
とりあえず、もっと力を抜いて歩いてみよう。
そうすれば観光名所じゃなくても、素晴らしい場所に出会えるさ。」
というようなことなのだと筆者は捉えています。
たまには旅行計画を立てずに、のんびり気ままに旅をしてみるのもアリかもしれませんね。
遠くに出かけることだけが旅じゃない
歌詞の全体を通して「柔らかな心地」を要約すると
「旅は非日常的な時間を過ごせるが、同時に目が覚めるような気落ちになる」。
そんな意味が込められているように感じます。
でもこれって、別に遠いところへ出かけなくても実はできることだと思いませんか。
散歩でも良いし、ドライブでも良い。
いつもと違う道を通ってみることも、旅と呼んで良いのではないでしょうか。
崎山蒼志が、外に出て初めて気づいたこと 大好きな両親や友達の話 - インタビュー : CINRA.NET
『徒然草』を再解釈し楽曲を制作。地元を離れることも増え、気づいた大切なこと
この楽曲を発表するにあたり、崎山蒼志さんは自らの経験をインタビューで語っています。
彼の場合は旅行だけではなく、登下校の時間も旅と捉えているのかもしれません。
気分転換をしつつ、新たな発見をする。
まさに徒然草に綴られているような自由気ままな旅と言えますね。
みなさんも早速、自由気ままな旅に出てみませんか。