サントリーのプロモーション企画で生まれた楽曲

徒然なるトリビュート

崎山蒼志【柔らかな心地】歌詞の意味を徹底解説!あの「徒然草」を再解釈!聴くと電車で旅に出たくなる♪の画像

「柔らかな心地」は「サントリー天然水 GREEN TEA」のプロモーション企画から生まれた楽曲です。

徒然なるトリビュートという企画名と題し、崎山蒼志さんを含む5組のアーティストが楽曲を提供。

どの楽曲も、サントリー天然水 GREEN TEAの「ありのままに」というブランドコンセプトに近い吉田兼好の随筆「徒然草」を再解釈した作品となっています。

楽曲のカギとなる「徒然草」とは

思ったことを自由に綴ったエッセイ

崎山蒼志【柔らかな心地】歌詞の意味を徹底解説!あの「徒然草」を再解釈!聴くと電車で旅に出たくなる♪の画像

 徒然草は吉田兼好(兼好法師)が書いたとされる日本三大随筆のひとつです。

出だしの「徒然なるままに~」というフレーズは、学生時代、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

実はこの「徒然なるままに~」というのは「特にやることもなく暇を持て余しているから~」という意味。

徒然草の作者は、暇つぶしの一環として徒然草の執筆を始めたのですね。

そのため内容を見てみると、人間関係や生き方など、作者の思いついたことが気の向くままに綴られていることがわかります。

第15段の原文と意味をチェック!

徒然草は序段を含め、全244段の随筆で構成されています。

その中で、崎山蒼志さんが選んだのは第15段。

現代語訳  どんな場所でも、しばらく旅行をしていると目から鱗が落ちて新しい扉が開く。  旅先の周辺を「あっち、こっち」と見学して、田園や山里を歩けば、たくさんの未知との遭遇がある。それから、都心に送る絵はがきに「あれやこ […]

こちらのサイトにも記載されている通り、徒然草の第15段は“旅”がテーマになっています。

それでは崎山蒼志が手掛けた「柔らかな心地」は旅についてどう触れているのか、歌詞を深堀りしていきましょう。

五感を刺激する旅に出かけよう

アーティスト・崎山蒼志らしい比喩表現に注目

崎山蒼志【柔らかな心地】歌詞の意味を徹底解説!あの「徒然草」を再解釈!聴くと電車で旅に出たくなる♪の画像

空気を縫うみたく歩いて
足は軽く なめらかな気持ち

出典: 柔らかな心地/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志

崎山蒼志さんの楽曲といえば、どの作品も歌詞に比喩表現が多く使われています。

しかし彼の作品は独特な表現方法を用いていながらも、不思議と内容が頭に入ってくるのが特徴的。

決してストレートなメッセージではありませんが、聞いただけで情景が浮かびます。

冒頭の歌詞は、おそらく旅の始まりをイメージする方が多いのではないでしょうか。

知り合いもいない、道もわからない小さな田舎町。

もちろん目にする光景はどれも初めて見るものばかりです。

前に進みたい気持ちはあるけど、右も左も気になってしまう。

なんなら通り過ぎた後方の景色さえ、もう一度振り返って見ておきたい。

そんな主人公のワクワクドキドキ感を「空気を縫う」だけで表現しているのはさすがといったところです。

都会から離れてわかる自然の素晴らしさ

崎山蒼志【柔らかな心地】歌詞の意味を徹底解説!あの「徒然草」を再解釈!聴くと電車で旅に出たくなる♪の画像

眠りの中のようだ けれど
命の声は耳を揺さぶるほどに
強い 眩しい
体内を這う指も蕩けて

出典: 柔らかな心地/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志