重なっていく時間

少しずつ進展していく

火曜日の燃えるゴミの日に
前の彼女との写真を捨てた
すると君もゴミを捨てにきていて
うつむきご挨拶

出典: 僕はバカ/作詞:8s 作曲:8s

あの子との接点ができたあの一件で、僕は“元カノ”との思い出を捨てる決心がついたようです。

前の恋人との思い出を整理するときというのは大体気持ちが前に進んでいるとき。

これまではあの子への気持ちを「そうでもいいけど」と言ってごまかしていた僕でした。

ですが思い出に片を付けた事からあの子への気持ちを認めたということが読み取れるでしょう。

思い出を捨てにゴミ捨て場へ行くと、偶然にもあの子もゴミを捨てに来るのです。

自分の気持ちに気付いてから初めて好きな人と会うときというのは、これまでより少しドキドキしてしまうもの。

気持ちを悟られないように、あの一件の話を持ち出すわけでもなく会釈程度で済ませます。

しかし心の中では偶然あの子に会えた喜びでいっぱいです。

もしかしたらあの子も僕と同じで、前の恋人との思い出を整理したのかな?

ということは少し僕のことが気になってきているのかな?

ポジティブな妄想が止まらず、笑顔になってしまうのを必死で隠しているのではないでしょうか。

妄想の中では大胆に

映画の見過ぎでロマンティックなことに憧れちゃう
頭の中ではもう手は繋いでいるのに

出典: 僕はバカ/作詞:8s 作曲:8s

妄想の中でなら僕は現実よりも少し積極的になれるようです。

会えば何気ない会話で盛り上がり、くだらないことで笑い合う関係になっています。

同じアパートに住んでいるのでよく行くコンビニも同じ。

偶然会って一緒にお酒を飲みながら歩いて帰る夜道は格別で、また一段と僕は積極的になれるのです。

ふと会話が止んだときさり気なく僕とあの子の手が触れます。

それをきっかけに僕はあの子の手を握るのです。

あの子は一瞬ビックリするけれど、恥ずかしがりながらもまた笑いかけてくれる。

恋が始まっていくのが分かるような幸せの絶頂に、妄想の中の僕は立っているのです。

…現実の僕はまだあの子ときちんと会話をしたことすらありません。

知らないふりをしたい現実

気付いてんだよ 君の部屋に入る大きな足音
気付いているんだよ 君はそいつのことが好き

出典: 僕はバカ/作詞:8s 作曲:8s

幸せな妄想が止まらない僕ですが、決して現実を見れていないわけではないようです。

歌詞から、あの子にはどうやら親しくしている男性がいるということが読み取れます。

恋人かどうかは分からないけれど、あの子はその男性のことが好き。

特別な感情を持った相手でなければきっと何度も家に入れたりしません。

その男性に対して、見たことも無いような笑顔で接するあの子の姿を見て確信したのでしょう。

妄想の中だけでも

気持ちに嘘は付けない

わかってる 僕はバカ
でも君に今恋してる
青い空の下でもっと君のこと知りたいんだ

出典: 僕はバカ/作詞:8s 作曲:8s

タイトルにもなっている「僕はバカ」というフレーズ。

僕の頭の中は現実逃避のように、幸せな妄想ラブストーリーが繰り広げられています。

叶わない恋をまだ夢見ていることに“僕はバカ”だと言っているのです。

けれども恋愛は自由。人を好きになることは理屈ではないため、簡単に切り替えられるものでもありません。

例え他の相手がいるとしても、僕はあの子のことが好きという気持ちは変わらないようです。

好きな食べ物や好きなテレビの話、笑いのツボや癖など1つずつあの子のことを知りたいと思っています。

それほどまでに想える相手に出会えたことは僕は初めてなのかもしれません。

だからこそそう簡単に好きという気持ちにケリを付けられないのでしょう。

何気ない幸せを

わかるでしょ 僕はバカ
でも君に今恋してる
青い空の下で君と弁当食べたいな

出典: 僕はバカ/作詞:8s 作曲:8s