楽しく幸せに毎日を生きる事には、何の問題もありません。

ですがこの世界には苦しみや辛さを背負い、そんな負の感情で己や他人を傷つける人が大勢います。

いつか全て終わりがきて、なにもかもみな跡形もなく無くなっていくというのに。

その争いや衝突に、一体何の意味があるというのでしょうか。

これを読む皆さんの中にも、今まさに誰かとの衝突や葛藤で苦しんでいる人はいませんか。

友人、家族、職場の人。

顔の見えないネット上の相手に対して、敵意や強い悪意を持つ人もいることでしょう。

その衝突の先には、一体何が残りますか?何も残らないのであれば、それは無駄な事だと思いませんか?

必ず終わりを迎える、私達が生きている今という時間。

それを無駄にしない為にも、今この時を有意義なものとするためにも。

無益な衝突をなくすには、その負の感情をあなたが忘れてしまうことが何よりも早い解決手段なのです。

私達は何のために生きているのか?

私の代わりはいる、だからこそ

あなたは弱音を吐いて わたしは未練こぼして
最後くらい 神様でいさせて だって これじゃ人間だ

わたしのいない世界を 上から眺めていても
何一つ 変わらず回るから 少し背中が軽くなった

出典: 帰ろう/作詞:藤井風 作曲:藤井風

この世界には何も残らない、だから今私たちが手に持っているものには何の意味もない。

だから悲しんだり苦しむ必要はない、といわれても、そうはいきません。だって私たちは人間ですもの。

弱音も未練も、抱えるだけ無駄なのです。

けれどそれでも抱えてしまうのが、神様になれない人間の愚かさ哀しさで、そして愛おしさなのでしょう。

今の世の中には、様々な苦しみ方をしている人が大勢います。

自分がいなくなると周りに迷惑をかけてしまう、と抱え込む人。

逆に自分なんかいなくてもこの世界は回る、誰も自分を必要としていない、と悲観的になる人。

それはどちらも間違いだ、とこの歌では歌われています。

人1人がいなくなっても、確かにこの世界は何事もなかったかのように今日も明日も続いていきます。

だからこそ、誰でもない自分だけは。自分自身の為に、生きてあげなくてはいけないのです。

生きる意味なんて知らない、それでもいい

それじゃ それじゃ またね 国道沿い前で別れ
続く町の喧騒 後目に一人行く
ください ください ばっかで 何も あげられなかったね
生きてきた 意味なんか 分からないまま

出典: 帰ろう/作詞:藤井風 作曲:藤井風

欲しい物の話ばかりで、自分の手元にある物には一切意識が向かない。

出会いと別れを繰り返し、いつかは全て終わる。

そんな愚かで虚しい人間という生き物は、なぜ生きているのだろう

そう考えたことのある方も、きっといるのではないでしょうか。

中にはきっと、自分はこの為に生まれてきた!自分はこの為に生きている!と言える人もいる事でしょう。

しかし世の中の大勢の人は、そう自信を持って言えるものなど手に入れられず死んでいきます

けれどこの歌では、それを決して否定はしていません

だって、それでも私たちは生きているし、生きなくてはならないのですから。

じゃあ、明日からどうやって生きようか?

ああ 全て与えて帰ろう
ああ 何も持たずに帰ろう
与えられるものこそ 与えられたもの
ありがとう、って胸をはろう

出典: 帰ろう/作詞:藤井風 作曲:藤井風

その中で、じゃあ私たち人間には何ができるのか。

何も持たずに死んで行くのであれば、持っている物を全て誰かに与えてしまえばいいのです。

同じように誰かからこれまで与えられたもの。誰の力も借りず、自分ひとりで手に入れたもの。

それらを全て誰かに与え、その命を終えて行けばいいのです。

待ってるからさ、もう帰ろう
幸せ絶えぬ場所、帰ろう
去り際の時に 何が持っていけるの
一つ一つ 荷物 手放そう
憎み合いの果てに何が生まれるの
わたし、わたしが先に 忘れよう

あぁ今日からどう生きてこう

出典: 帰ろう/作詞:藤井風 作曲:藤井風

まるでたくさん腕に抱えたり、背中に背負っていた荷物を手放すかのように。

人を傷つけるものは自分の中で忘れてしまって、幸せ喜び糧になるものを誰かに与えていく。

そうすることで与えられた相手の中に、自分という存在も同時に残るのでしょう。

いつか必ず終わりを迎え影も形もなくなるはずの人間が、唯一その存在を遺せる方法

それが、誰かに何かを与えるということなのです。

これを読むあなたは終わりを迎えるまでに、あと何十年の月日が残っているのでしょうか。

その月日の中で一体自分は、誰に何を与えられるのか。

それを考える事でもしかしたら、あなたの明日からの生き方がほんの少し変わるのかもしれません。

最後に

藤井風【帰ろう】歌詞の意味を解釈!誰が待つどこに帰るの?わたしが先に忘れようとしている理由を深読みの画像

いかがでしたか?

本日は藤井風『帰ろう』の歌詞をご紹介致しました。

人間という生き物の愚かさと尊さ。けれどだからこそ、私達人間という生き物ができる事は何なのか。

そんな壮大なテーマを考えさせられる、心温まるバラードナンバーでした。

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