Noa「約束... feat.LGYankees 」の歌詞を独自解説！別れても信じている想いが切ない

つらかったことを忘れるにはどんな方法があるでしょうか。

次の恋を見つける。新たな未来を見る。

どちらにしろ、まずは今ここにある「想い」を過去に変える必要があります。

別れてなお、想いが自分の中で生き続けているときは切り替えができません。

この歌の主人公は、相手への想いと後悔が、別れてさらに強まっています。

自分で選んだ別れ。

自分で手放した幸せ。

その責任はすべて自分にあります。

彼女を幸せにできなかった後悔と、自らの決断に対するやるせない想い。

二人で見た景色に出会うたび、つらさがどんどん膨れていきます。

別れてなお、彼女の温もりを感じている主人公。

彼の心のうちはどんなものなのでしょうか。

人と人との絆の強さは一緒にいることや、関係の濃密さだけでは測れません。

相手を想っているかどうか。それが絆の基盤ではないでしょうか。

離れてしまって今は一緒にいられなかったとしても。

一緒に過ごした時間がほんの少ししかなかったとしても。

それでも、今なお相手を想い自分の中に相手が住んでいるのなら、その二人はつながっています。

それがたとえ、どちらか片方だけの胸の内であっても。

そして、その想いは自然と相手の元に届き、相手を守り続けます。

二人で交わした約束を主人公が一人になっても守り続けたなら。

それは彼の中で愛の炎を燃やし続けます。

彼にとって消せない想いは、消したくない想いでもあります。

二人の関係が変わったその日からも、月日は同じ速度で流れていきます。

あの日と変わらぬ太陽の光を主人公はどんな思いで見上げるのでしょうか。

物事は変化し、その変化は変わらぬものと対比したとき露わになります。

自分に向けられていた笑顔や優しい言葉。そして二人だけの約束。

それらは今頃、他の誰かに向けられそしてそれそのものは、自分に向けられたものと同じかもしれません。

別れを選択したときはそれが最良の最善の決断だと信じてしたことでしょう。

しかし、時間が経つにつれその想いは揺らぎます。

もっと別の方法があったのではないか。彼女もあのとき、それを探していたのではないか。

強い思いをもって振り切ったはずが、溢れ来る彼女への想いがひたひたと打ち消していきます。

今でも繋いでいる指先が幻であること。それは現実でありながら、彼の中では認められません。

彼女とつながり続けることに一縷の望みがあるとしたら、それは主人公が思いを続けることだけなのです。

叶うことのない未来の約束。

消せない約束は主人公にどんな想いを呼び込むのでしょう。