付き合っていた当時から、彼女はモデルの仕事をしていました。

しかも、雑誌の表紙を飾るほど人気の高いモデルだったのです。

一方、主人公は「汚ねえ作業着」といっているので、恐らく土木関係者として働いていたのでしょう。

華やかな世界で働く彼女とは、正反対の生活をしていたことが読み取れます。

でも、彼女のことを羨んでいるわけではありませんでした。

むしろ、活躍している彼女を見て、自分のことのように喜んでいたのです。

上京した彼女

やがて君は東京に
化粧も前より綺麗に
嬉しいけどちょい寂しい
19のオレには遠い..

出典: Sweet 19 Blues ~オレには遠い~/作詞:Tetsuya Komuro 作曲:Tetsuya Komuro

表紙を飾るほど人気の高いモデルだった彼女は、とんとん拍子で売れていきます。

そして、いよいよ東京に住み、モデルとしてさらに活躍していくことになったのです。

彼女が上京した後も、2人は付き合い続けていました。

東京でさまざまな経験をしている彼女は、さらに化粧が綺麗になり、非常に魅力的な外見へと変わっていったようです。

そんな彼女の様子を見て、主人公は喜んではいるものの、心の奥底で寂しさも感じています。

東京の空気に染まり、自分の知らない彼女へと変わっていってしまうのが、本当は嫌だったのでしょう。

できることなら彼女と一緒に上京したい…と思っているようですが、お金のない19歳の主人公には難しいことだったようです。

主人公にだけ見せていた「誰も見た事のない顔」

SWEET,SWEET 19 BLUES
だけど私もほんとは凄くないから
SWEET,SWEET 19 DREAMS
誰も見た事のない顔 誰かに見せるかもしれない

出典: Sweet 19 Blues ~オレには遠い~/作詞:Tetsuya Komuro 作曲:Tetsuya Komuro

ここで一旦、再び安室奈美恵さんの原曲のサビパートが入ります。

主人公は彼女のことを「凄い人」「遠い存在」と思っていました。

でも、そんな主人公に対して、彼女は「ほんとは凄くない」と伝えていますね。

モデルの世界は華やかに見えますが、決して楽な仕事ではありません。

みんなが知らない所で、彼女も失敗したり、苦労したりしているのです。

しかし、そんな弱気な姿を仕事中に見せることはできません。

だからこそ、仕事とは全く関係ない主人公の前では「誰も見た事ない顔」を見せることができたのだと推測できます。

2番~ラストの歌詞

目黒川でお散歩デート

土曜に遊び行って
目黒川散歩して
あのまま歳を取って
変わらない日が来ると思ってたね

出典: Sweet 19 Blues ~オレには遠い~/作詞:Tetsuya Komuro 作曲:Tetsuya Komuro

とある土曜日の日。

2人は目黒川で散歩デートをしました。

目黒川は東京にあるため、恐らく彼女が上京した後の出来事なのでしょう。

のどかな川沿いの道を楽しく歩く2人。

この時はまだ、2人が別れてしまうとは夢にも思わなかったようです。

住む世界は違っても、2人の絆はずっと続くと強く信じていました。

CHANELのアイテムを持っていた彼女

ある日君がしてたCHANEL
そんなの買えるわけがねえって
どうしたのかって問い詰めると
リッチな男が君の横にいたね

出典: Sweet 19 Blues ~オレには遠い~/作詞:Tetsuya Komuro 作曲:Tetsuya Komuro

そんなある日、2人の関係を終わらせてしまう事件が起きます。

彼女が身につけていたCHANELのアイテムを目にした主人公は「誰からもらったんだ?」という疑問を抱いたのです。

売れっ子モデルとはいえ、まだまだ新人の彼女。

そんな彼女がいきなり高額なCHANELのアイテムを購入できるわけがないと思ったのです。

問い詰めた結果、彼女にはすでに別の男がいたことが判明しました。

しかも、主人公とは正反対のお金持ちの男が、彼女のそばにいたのです。

彼女とは住む世界が違う

当時のオレ何もない
ダサくてダレにも話せない
人生なんて平等じゃない
19のオレはくらった..

(※くりかえし)

出典: Sweet 19 Blues ~オレには遠い~/作詞:Tetsuya Komuro 作曲:Tetsuya Komuro

リッチな男に彼女をとられてしまった主人公。

しかし、主人公は何もいうことができませんでした。

どんどん名前が売れていき、美しくなっていく彼女とは、やはり住む世界が違うのだと痛感したようです。

どんなに気持ちが通じ合っていたとしても、お金がない自分とそうではない彼女では釣り合わない…。

19歳の主人公に突き付けられたのは、とても残酷な現実でした。

長年の月日が経ち…