(彷徨う)この掌 (引き寄せ)優しく包んだ
(煌めく)愛の欠片探し
(我儘に)過ぎ行く今を (追いかけて)後悔に変えるより
(try)未来-あす-へ (try)繋ごう

出典: METANOIA/作詞:水樹奈々 作曲:上松範康

自由を求め、あてもなく伸ばされる手。

それをとる、優しい手がありました。

真に自由になりたいのなら、今を未来につなげるべきです。

過去は既に過ぎ去ったものでしかなく、それを変えることはできません。

「今」というこの瞬間もまた、つなぎとめることはできず過去になってしまいます。

変わることのない過去を掘り返したところで、何かが変わるわけではないのです。

それならば、まだ変えようのある未来を見定めて行動した方が探し物も見つかるのではないでしょうか。

過去と違って、未来は自由なのですから。

自分だけの歌

胸の歌はそこにあるのか?
生を受け重ねる この鼓動
誰が為に響かせる…?
己が道を貫け
唸れ覚悟を知る者なら
さあ、無二の旋律を放て

出典: METANOIA/作詞:水樹奈々 作曲:上松範康

人の人生はその人によって全く違います。

そしてその人生から語れる歌もまた、その人にしか歌えません。

メロディを奏でるのは心臓の鼓動。

どんな曲にするかは奏でる本人の自由です。

ですが、せっかくこの世に生まれ落ちたのなら、素晴らしい曲にしたいと思うのではないでしょうか。

せっかく未来に目を向けられたのなら、自分のために自分の道を歩きましょう。

それが「真の自由」への一歩となるのです。

きっと本当に自由になった時、響く歌も素晴らしいものになるのではないでしょうか。

自分の道

人々が欲する「自由」は、自分の道を歩むことで得られると語られました。

無論、自分の道を貫くなんて想像を絶する程に難しいことです。

人は挫折したり、過去にすがったりしてしまうことがよくあります。

それは未来に目を向けられていませんし、自分の道を貫けているともいえません。

このような状態に陥っている人はどうしたら良いのでしょうか。

受け止められない衝撃

正義の慟哭 漆黒の一刻塗り潰して
不完全に嘆き 悲劇の衝撃消せないまま

出典: METANOIA/作詞:水樹奈々 作曲:上松範康

人は自分が正義だと思うと、どんな残酷なこともできてしまいます。

自分が「これが正しい」と思っていたとしても、それが悲劇を招くことになるケースも少なくありません。

「どこかで間違っていたのかも」と揺らぎが見え始め、やがて悲劇を起こしたことを嘆いてしまうのです。

それは簡単に受け止められるものではありません。

悲劇もまた、やがて変えられぬ過去になります。

変えられないからこそ、人は「あの時こうしていれば」と後悔して嘆くのです。

このままでは過去に囚われ、未来を見ることなどできなくなってしまうでしょう。

過去に囚われたまま

(静かに)傷を弄る (あの日の)儚き願いは
(気付けば)毒のように巡って
(守るほど)遠退く希望 (逃げるたび)躙り寄る絶望
(why?)未来-あす-は (why?)どこへ…
“過去という独房 こじ開けろ”

出典: METANOIA/作詞:水樹奈々 作曲:上松範康

過去に囚われて辛い記憶を思い出し続ける日々。

それは1行目の如く、傷をいじっているようなものです。

単にすりむいてケガをした場合でも、気になって傷を触ってしまうことはありませんか?

勿論触ってしまうのは傷口が開いたり、治りにくくなったりするのであまり良いことではありません。

心の傷も同じなのです。

それは次第に「毒」となり、体を蝕んでいきます。

衝撃から身を守れば守る程、人は自分の殻に閉じこもってしまうでしょう。

辛いから閉じこもり、辛さの中で生きる。

そんな状態では希望を見出すことはできません。

それに辛い記憶から逃れようとしても、過去に囚われている限り辛いことは追いかけてきます。

追いかけられる恐怖は、絶望に変わっていくのです。

このような地獄から抜け出すには、「過去」から脱出するほかありません。

5行目の「こじ開けろ」という言葉から、過去がかなりの力で人を縛り付けていることが分かります。

過ぎ去ったことばかり考えているから、未来に目が向かないのです。

未来を見られるようにするには、自分で檻を壊して開けるしかないということでしょう。

ありのままで

絶えぬ歌よ 君に届け
過ちも弱さも曝け出し
生まれたままの心で
そのすべて感じたいよ
(cry)強く (cry)強く…

出典: METANOIA/作詞:水樹奈々 作曲:上松範康