【森口博子/鳥籠の少年】心を後押しする歌詞を解説!切なさ×力強さが『Ζガンダム』の世界に寄り添うの画像

楽曲の2番は、アニメの中盤〜後半を模写するような内容が多く見受けられます。

戦争の激化

さえずりさえも 聞こえなくて
分かり合えば 争う心
もがきながら 時が流れてく
人の波に 取り残されようとも

出典: 鳥籠の少年/作詞:ryo 作曲:Masayoshi kawabata

アニメの中盤から後半にかかると、戦争がますます激化。

そんな中でもカミーユ・ビダンは、敵味方関係なく分かり合えたりすることを学び、敵のパイロットと恋に落ちたりもしていくのです。

しかし、戦争はそんな人間の分かり合える可能性すら潰してしまいます。

争いを好まないカミーユ・ビダンはますます苦悩していき、戦争の根源となる敵を見つけ出し、叩こうと奔走していくのです。

その光景に人の可能性を直感するカミーユだったが、ハマーンは共感を拒絶し、怒りのままに敵意を拡散させた。
カミーユは、人の共感を受け入れようとしないハマーンを、時代に必要がない人間だと断じて戦う。

出典: http://www.z-gundam.net/story/story3.html

優しさや純粋な気持ちが通じ合えるのにそれを踏みにじる世界と、そこに生きる自分の葛藤が表されている歌詞のように感じられます。

そのままのあなたで

今は答えがなくても
誰か救えるのなら
あなたの目覚める瞳
迷わずに見つめあえるから

出典: 鳥籠の少年/作詞:ryo 作曲:Masayoshi kawabata

人は大きな流れに流されることが多く、このアニメの中でも戦争に巻き込まれている人たちが諦めのような言葉をつぶやくシーンがいくつもあります。

その人たちから見ると、思ったように行動しようとするカミーユ・ビダンは感情的で、自分勝手に見えてしまいます。

しかし、カミーユ・ビダンは、戦争を終わらせるために、正しいか間違っていかもわからない戦いに挑んでいくのです。

そして、この行動に影響される人も多く、後押しをする人たちも周りに集まってきます。

自分にはどうしようもない大きな流れだとしても、主人公の少年に対し恥じない生き方をしようという人達です。

現状を打破してくれるという願いも、込められているのかもしれません。

そのような自分への責任感とカミーユ・ビダンへの期待を上手に歌詞で表現しているように感じます。

未来を掴んでほしい

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闇夜を照らす月明かり 浮かんだ雫
影を切り裂いてく 夜明け望んだ願い
傷つき触れる両手には 未来の鼓動
空に響き渡る 届くわもっと

出典: 鳥籠の少年/作詞:ryo 作曲:Masayoshi kawabata

戦争は最終局面に向かって、さらに泥沼化。

それぞれの人物がそれぞれの運命に翻弄され、戦争をしている本人たちも、どうして戦争をしているのかすらわからなくなってきてしまいます。

そうです。アニメに出てくる全ての人物が、すべて鳥籠の中にいるのです。 

そんな中、光を見失わないカミーユ・ビダン

自分の信じる道を、様々な人の力を借りながら達成しようと最後の戦争に身を投じていきます。

エマやカツ、レコア、そしてフォウとロザミアの意思を受けて、カミーユはシロッコに最後の攻撃を敢行する。

出典: http://www.z-gundam.net/story/story3.html

そんなカミーユ・ビダンの真っ直ぐな気持ちと可能性を、後押しするような歌詞です。

勇気を貰える楽曲

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機動戦士Zガンダムをみていると、これほどまでストーリーになぞらえることができるのかと、鳥肌が立ってきます。

そこまでこの楽曲機動戦士Zガンダムの世界観をオマージュしてくれているのです。(作詞家さんありがとう!)

機動戦士Zガンダムは、決してハッピーエンディングのアニメではありません

そしていくつも辛く、切ないストーリーがありますが、決して希望忘れない人間の強さも同時に描かれています

この楽曲はそのストーリーを、主人公をふかん的にみる歌詞を使うことで、見事に再現しているのです。