彼女は本当に別れ話を切り出しているのでしょうか?「冬のマーチ」の女性はそれも微妙です。
少なくとも「別れる」という言葉は使っていません。会わない、次の約束をしない……だけ。
つまり冷却期間を置こう!という話になるでしょう。はっきり別れたいわけではなさそうです。
この辺りにわからないという気持ちがにじみ出ています。ただ現状に「?」はあるということ。
せっかくクリスマスイヴの夜に2人でいるのに、何だか切ない話ですね。
何がうるさいの?
心からの叫びが切ない
うるせえな うるせえな
うるせえな うるせえな
うるせえな
うるせえな うるせえな
うるせえな うるせえな
風邪引く前に 帰ってこいよ
俺のとこ
出典: 冬のマーチ/作詞:橋本学 作曲:橋本学
これまでは女性の微妙な感情が切々と歌い上げられていたわけですが、ここにきて一転!
いったい何がそんなにうるさいの?と驚かされる、心からの叫び声になっています。
実はここから男性目線の歌詞に切り替わっているわけですね。
どうやら彼女はおそらく電話で「距離を置きましょう」的な話を彼氏にしていたのでしょう。
ここまで彼氏は黙って聞いてきたのかもしれません。そんな彼女の話に対して「うるさいな」と。
ここ涙がドバーッと流れるところです。何と温かい愛情にあふれた「うるさい」なんでしょう。
ごちゃごちゃ言ってないで俺のそばにいりゃいいんだよ!くらいの感じです。この包容力!
ここは全女子が惚れてしまうところでしょう。わからないなんて言っている場合じゃありません。
うん、帰る!即答するべきです。
涙あふれる
彼氏の想い…
明日は私休みだから
仕事で遅くなったけど
これからそっちに向かうね
お店閉まったし
コンビニで済ませようか
って少し詰めの甘いとこも
思い出します
出典: 冬のマーチ/作詞:橋本学 作曲:橋本学
彼氏に「帰ってこい」と言われ、彼女がすぐに反応したかのような展開になっています。
2人はそれぞれ別に暮らしていて、休みの前日には彼女が彼氏の部屋へ行く日常でしょうか。
晩ご飯は彼女の手料理かと思いきや、買い物ができなかったらしく出来合いで済ますという展開。
ここまでは女性目線の歌詞ですが、実はこれ、男性の回想。つまり過去の思い出というわけです。
詰めが甘くてもいいから自分のところへ帰ってきてほしい!という彼氏の想いが伝わってきます。
ここも涙があふれるポイントですね。
温かい歌
恋愛は人それぞれですが、つき合い始めのデートといえば外食が多いかもしれません。
つき合いが長くなるにつれて、どちらかの部屋で過ごす時間が長くなるでしょう。
食事も外食ではなくなっていきます。つまりデートが特別ではなく、日常になるということ。
もっと生活感のある関係性になると、結婚も視野に入ってくるわけです。
もちろん恋愛ゼロ日で結婚するカップルもいますし、マニュアルのような流れもありません。
ただ「冬のマーチ」での男性の回想を聴くと、女性が悩みがちな時期かも……と思われます。
生涯をともにするパートナーなのだろうか、彼氏は結婚を考えていないのだろうか、など。
年齢や様々な事情でまだそこまで考える段階ではなくても、女性は将来を考えがちです。
そのため考える時間がほしい……なんて言い出すということ。
「冬のマーチ」はこうした女性の悩みを大きく包み込んでくれる温かい歌でした。
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