歌詞とコード-1st verse
では、いよいよ「冬のリヴィエラ」の歌詞とコードを見てみましょう
まずは1番から。
C Am Em G
彼女(あいつ)によろしく伝えてくれよ
C Em Dm7 G
今ならホテルで 寝ているはずさ
C Fm C Fm Em A7
泣いたら 窓辺の ラジオをつけて
Dm7 G Em E7
陽気な唄でも聞かせてやれよ
Am G
アメリカの貨物船が
F E7 G7
桟橋で待ってるよ
出典: 冬のリヴィエラ/作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一
端的に言えば「お別れ」の歌です。最後の逢瀬の翌朝でしょうか、まだ眠りから覚めない彼女を置いて、男が去り行きます。
昨夜は港近くのホテルにでもいたのでしょうか、貨物船が停泊する桟橋を男は眺めて、「男は港を出て行く船のようだ」と考えています。冬の午前のこと、白い息を吐きながら船を見るのでしょう。
コードは特に複雑のものは登場しませんが、初心者には鬼門のFmが出てきますので、初心者のみなさんは手がつらないように気をつけてください。つる前にカポタストを用意するのもひとつの手段です。
CやGもさりげなく大変です。指や手首のストレッチを充分に行ってください。
C Em Am Em
冬のリヴィエラ 男ってやつは
F Em A7 D7 G
港を出てゆく 船のようだね
C Am
哀しければ哀しいほど
Fm C / AM / Fm / D7 G7 / C / C /
黙り込むもんだね
出典: 冬のリヴィエラ/作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一
続いてはサビの部分です。
「リヴィエラ」とはもとはイタリア語で「海岸」だとか「湖岸」、「川岸」などの水辺を表す言葉です。のちに英語で海岸の避寒地などを指す言葉となりました。
港近くの海岸で、無口になってしまった男は旅立ちの朝を迎えているのですね。
歌詞-2nd verse
続いて2番からブリッジと大サビにかけてです。コードは1番と同じなので省略してしまいます。
一組のカップルの別れを描く歌ですが、メロディの軽快さのおかげで重くならずに、むしろさわやかに歌える曲になっています。
彼女は俺には過ぎた女さ
別れの気配をちゃんと読んでて
上手にかくした旅行鞄に
外した指輪と酒の小壜さ
やさしさが霧のように
シュロの樹を濡らしてる
冬のリヴィエラ 人生って奴は
思い通りにならないものさ
愛しければ愛しいほど
背中合わせになる
皮のコートのボタンひとつ
とれかけて サマにならない
冬のリヴィエラ 男って奴は
港を出てゆく 船のようだね
哀しければ哀しいほど
黙り込むもんだね
出典: 冬のリヴィエラ/作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一
男はいくらか以前から別れを決意していたようです。それを予感して、彼女は男が隠していたはずの旅行鞄に指輪と酒の小壜(小さなビン)をを忍ばせて、しかし何も言わずにいたのですね。
そのことに、彼女といた部屋を出た後で持参した旅行鞄を開けたのでしょう、男が気づきます。とても粋な演出です。
シュロの樹は土地条件を選ばない常緑樹ですが、だいたいは南方で多く見かけられます。国内だと市役所の職員や地元の駅員がアロハを着ているような土地に多く見られる植物です。
やさしさが濡らすシュロの樹を、男は旅立つ前に見ているのでしょうか、辿りついた土地で見ているのでしょうか。いずれにせよ、男はまだ愛しさを感じている彼女から離れていきます。
愛しければ愛しいほど背中合わせになる。哀しければ哀しいほど黙り込む。なるほど、人生は思い通りになりません。
そんな人生の岐路にありながら、コートのボタンがひとつ、取れかけているのが気になっています。「サマにならない」なんて、恰好をつけたことを考えています。
人生とは、そんなもののようです。重大な事件の真っ只中にありながら、「何もそんなことをいま考えなくても」ということが気にかかったりするものなのです。
それが描かれているところに、この詞のリアリティが表れています。
まとめ
1982年のリリースから長く親しまれる「冬のリヴィエラ」。21世紀に入ったいまも多くの人に親しまれ、歌われています。普遍的な何かを内包している曲というのは人に馴染むのですね。
カラオケでも人気曲です。JOYSOUNDの会員データによると女性よりも男性に多く歌われているそうですが、もちろん女性にも歌える曲です。まだ歌ったことがない人は挑戦してみてはいかがですか?
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