これからここでの生活がはじまるけど
知らない人ばっかりで私の居場所どこ?
出典: つよくなりたい/作詞:miwa 作曲:miwa
実家のある目黒区から都心へ引っ越しした後の場面に移りました。
これから生活する部屋の中を見渡しながら、また不安がこみ上げてきてしまったようですね。
先ほどの「見知った人の乗ったバス」と対極的な環境が描写されています。
知り合いもいない中でスタートを切ったmiwaさんは、心のよりどころを見つけることが難しかったのでしょう。
「自立心を持たないと」「つよくならないと」と思っていても、まだ高校生。
誰かに寄りかかって守られたいと思うのが当然です。
それが叶わない状況で孤独感を感じているのが、この歌詞から読み取れますね。
仕事や進学のために故郷を離れた人などには特に共感できる場面でしょう。
純粋な気持ちを貫く
「嘘」がつけない真っすぐな人柄
作り笑顔でお世辞を言って ご機嫌とってるだけなんてイヤ
出典: つよくなりたい/作詞:miwa 作曲:miwa
これは音楽を仕事をすることによって経験したことを表現しているのでしょうか?
それか、自立するために必要な大人の対応方法を知ったのかもしれません。
どうしても「素直」なだけでは乗り越えられないことって出てきますね。
嘘も方便といいます。
時には自分の気持ちを押し殺してでも「作り笑い」をしないといけない場面が大人になると出てきます。
でも正直な性格のmiwaさんは、そういった行動にも抵抗を感じてしまっているようです。
ご機嫌をとって利益を手に入れる…という行為。
「熱意」や「愛情」「努力」といった純粋な要素にかけていますね。
素直な気持ちに基づく行動の方が明るいパワーに満ちているのは、間違いないはず。
夢のために力強くスタートを切ったmiwaさんからすると、自分の意思とは対極的に感じたのかもしれません。
物事に真正面から取り組む真面目な人柄があらわれたフレーズといえるでしょう。
目標を見据える
つよくなりたい つよくなりたい 自分にはウソをつけない
やりたい事 叶える為来たんだ 大丈夫 明日を信じていこう
出典: つよくなりたい/作詞:miwa 作曲:miwa
先ほどは「愛想笑い」という「嘘」について歌っていました。
「自分は嘘をつかず真っすぐ生きていこう。」
ここでは自分への誓いを言葉にしています。
夢を追うという純粋な行動に「偽り」や「嘘」は似合わないですね。
ちょっとでもネガティブな要素や罪悪感を感じたら、後ろめたい気持ちから前へ進めなくなってしまいます。
「頼る相手がいない。」
「まだまだ未熟で弱い自分。」
「でも、そんな状況でも明るい未来を信じることで生きていける。」
そんな素敵なポジティブ思考で、自分の向かう先をしっかりと見据えているのが読み取れますね。
miwaさんのどこまでの透き通った綺麗な心を感じます。
miwaさん自身、高校時代の特に純粋な時期だからこそ書けた歌詞と語っていますよ。
不安すら乗り越えようとする姿
不安に押しつぶされそうな夜
電話やメールじゃ伝え切れない
前みたいにそばにいてくれたらいいのに
ひとりの夜はさみしくて悩みは膨らむ
闇が押し寄せる どうすればいい
出典: つよくなりたい/作詞:miwa 作曲:miwa
故郷にいる家族や友人、好きな人について歌っているのでしょうか。
前まで当たり前にそばに居てくれた大切な人たち。
上京した今も心は通じ合っていて、しっかりと連絡を取り合っているようです。
でも、やっぱり今までのすぐに会えた状況ほどの「安心感」は得られないよう。
どれだけ連絡してもこみ上げてくる「孤独感」に苛まれてしまいました。
とりわけ夜は、考え事をしてしまいますね。
何ででしょう?
ネガティブな考えも夜になるほど巡りやすい気がします。
「つよくなろう」「前を向こう」と言い聞かせつつも、夜になると不安がこみ上げてしまう。
まだ若くて自立しきっていない状態のmiwaさんは、押し寄せる不安にどうすることもできないようです。
孤独に押しつぶされそうになっているのが伝わってきますね。
自分の決めた道を進むだけ
高く飛びたい 高く飛びたい
決めたのは自分だから 泣くのやめて
夢に向かって走る 大丈夫 私信じて
つよくなりたい つよくなりたい 高く飛びたい
出典: つよくなりたい/作詞:miwa 作曲:miwa
ここでサビの言葉が変わりました。
「成長して高みへ到達したい。」
「羽ばたくための翼がほしい。」
そんな意味合いだと解釈できます。
今は不安でいっぱいな自分だけど、それすら乗り越えてしまおうと思っているのでしょう。
そして2行目の言葉にも注目です。
人はどんな時に後悔をするのでしょう?
おそらく「自分で決断しなかったとき」です。
自分の意思で物事を選択しなかったとき、成功しても失敗しても後悔が残るのです。
miwaさんは「音楽の道へ進む」ということを、自分の意思で決断しました。
「自分で決めたのだから、どうなっても後悔はない。」
「だからどんな結果になっても大丈夫。」
そんな意味合いがここでは込められているのでしょう。
どんな結果になっても大丈夫だと思えば、あとは泣くのをやめて前進するのみです。
そして最後のフレーズ。
「強くなる」というのは現状を乗り切るための願望。
「高く飛ぶ」というのは、さらに高みを目指すという高い意識。
この楽曲の中でmiwaさんは自分の目標を見据え、「確かに強くなれている」のだと思います。
もしかして、この曲を歌うことで、自分の気持ちを前向きに切り替えていたのかもしれませんね。