「帰らんちゃよか」は演歌?フォーク?
今回は島津亜矢のヒット曲「帰らんちゃよか」に注目してみました!
語りかけるような独特の歌で、演歌でもあり、フォークでもあるという異色のヒット曲です。
島津亜矢は品質の良い動画が結構ネットで見られるのがうれしいです。
歌詞の解説を見る前にまずはじっくりと堪能してくださいね!
「帰らんちゃよか」の動画はこちら
いかがでしたか?
こちらはフルコーラスではありませんが、オリジナル音源に忠実な伴奏で聞ける動画です。
原曲は関島秀樹のオリジナルフォークです。
なのに、島津亜矢が歌うとしっかり演歌ですね。
熊本弁がそのまま使われていますが、全国区でも通用する内容です。
「帰らんちゃよか」歌詞解説1番
1番Aメロ①
そらぁときどきゃ 俺たちも
淋しか夜ば過ごすこつも あるばってん
二人きりの 暮しも長うなって
これがあたりまえのごつ 思うよ
出典: 帰らんちゃよか/作詞:関島秀樹 作曲:関島秀樹
長い人生を夫婦二人で歩んできたご両親。
子供が親の手を離れて久しいことがAメロ①の4行で分かります。
日々の暮らしの繰り返しの中で、ふと子供のことを思う日がある。
近所にはきっと親子2代で暮らしている家もあるのでしょう。
うらやましくなる時もあるでしょう。
でも家は家と割り切って暮らした時間が長いのでしょうね。
ぼそりぼそりと響く言葉です。
そんな両親からの送られてきた手紙を読む息子の姿が浮かびます。
息子といっても30代前後じゃないですかね、いい年です。
1番Aメロ②
どこかの誰かれが 結婚したとか
かわいか孫のできたて聞くとも もうなれた
ぜいたくば言うたら きりんなか
元気でおるだけ 幸せと思わんなら
出典: 帰らんちゃよか/作詞:関島秀樹 作曲:関島秀樹
田舎暮らしは、ご近所の噂話がいっぱいです。
狭い町の中では、結婚やら孫の話が普段の会話なのですね。
二人っきりの年老いた両親にはこたえる内容です。
最初のころは、さぞかしうらやましかったと思います。
でも、それに慣れてしまうほどの長い時間がたったのですね。
かなわぬ夢を贅沢と思い、息子が元気でいればよいと割り切ってしまったのでしょう。
父ちゃんは母ちゃんへ、母ちゃんは父ちゃんへ。
きっと、お互いに言い聞かせるように言い合っていたのでしょう。
息子が元気なだけでもましと思わなきゃならないと。
1番Bメロ
それでどうかい うまくいきよっとかい
自分のやりたかこつば 少しはしよっとかい
出典: 帰らんちゃよか/作詞:関島秀樹 作曲:関島秀樹
ここまでの内容は、大丈夫だ、大丈夫だと言っている割には、ほとんどが愚痴ですね。
実際にこれを読んだらダメージでかいですね。
さて、Bメロでは、愚痴のような近況報告から一転します。
どんな状況なんだい?
うまくいっているのかい?
やりたいことがやれるようになったのかい?
せっかく張り切って親元を離れたのだから、少しでも成功してもらいたい。
そんな親心が現れています。