Aメロ、Bメロは語り掛けるように間を取った歌が響きます。

ヴォーカル、尾崎雄貴の凛とした雰囲気の声が曲によく合っていますね。

そしてサビで聴けるのは束になったバンドの音に溶け込むようなヴォーカルワーク。

まるで楽器の音かのような声。そんな不思議な感覚に見舞われます。

ポストロックを彷彿とさせるそれは、彼らのルーツを感じさせますね。

歌モノだけでなくインスト曲にも定評がある彼ら。

インスト曲から歌モノへのフィードバックもあるのかもしれません。

モノクロのMVが曲の世界観を描く

続いて先日公開された「ライカ」のMVをご覧いただきましょう。

楽曲の世界観に合わせた秀逸な映像になっていますよ!

全編モノクロで映し出される映像。

漂うように動き回るカメラワーク楽曲の浮遊感を表現していますね。

視点が霞んだり、所々くっきりと映し出されたり。

終始メンバーの顔が見えないのもポイントです。

そういった要素が「曖昧にしよう」という歌詞にもリンクするものを感じさせますね。

Mitch Nakanoが監督を担当

監督は前作「ページ」のMVも手掛けたMitch Nakano氏が担当。

雨のパレードやLOVE PSYCHEDELICOなどの作品も手掛けた敏腕映像作家です。

他の作品でも情緒ある作風が特徴で、世界観に浸れるような映像が多く見られます!

Mitch Nakano氏は写真家でもあるのですが、それも作風に関係していそうですね。

深い意味が込められた歌に迫る

「ライカ」の歌詞は全体的に少し難解な言い回しがされています。

それも楽曲の幻想的なイメージを際立たせるものでしょう。

その意味をしっかりと読み解いてみると、勇気づけられるようなメッセージになっていますよ!

歌詞はまだ公開されていないので筆者の耳コピにはなりますが、少し紹介しておきます。

積もっていく悔しさ

弱みは見せるまい
うだつの上がらない日々そのもの
君は涙を飲み過ぎてる
重たくなってる瞼

出典: ライカ/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴

自分は「うだつが上がらない」と思っていても、人にはそう思われるわけにはいかない。

そんな主人公の気持ちを表すAメロの歌詞。

誰だって成功しているように見られたいものです。

それを隠せば人には知られなくても、自分の中に悔しさは蓄積していきます。

涙を堪えていて今にも溢れ出しそうな主人公。

瞼が重たくなるという表現は斬新ですね。

自分を大切に

自尊心 その他
落とさぬように見開いて

出典: ライカ/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴

主人公に呼びかけるようなイメージのBメロ部分。

その内容は簡単に言えば「自分を大切にしてあげて」というもの。

内心、自分はダメだと思っていた主人公に対する救いの一言ですね。

苦しいときは

曖昧にしよう この線と線を
毎晩生まれ変われたら
何一つないよ 何も残さない
足かせを付けたまま歩く

出典: ライカ/作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴