「dig」は「掘る」という意味があります。
先程は「焦がれる」でしたがここでは地面を掘り進めている光景が浮かびますね。
顔を真っ黒にしながら長い時間地中深くまで掘り進めていた主人公。
暗い穴の中にあっても「コレだ!」と気づいたのはきっと、眩い光のせいなのでしょう。
土を被っていながらも宝石のように光る「君」を見つけ、本能的に拾い上げました。
運命は「運命」という張り紙もなしにやってきて、気づかないうちに去っていくことがあります。
運命を掴みそこねた状態ですね。
主人公は幸運なことに、求めていた光と目に見えた光がパズルのピースのように一致したのでしょう。
1・4・3で気持ちが伝わる?!
君との出逢い 巡り会えたこの奇跡
想いを込めて アリガトウ アリガトウ いつも君に夢中さ
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
運命は2種類あります。
張り紙なしの運命の存在に偶然気づくパターンと、どこかに運命が転がっているはずだ!と自ら探して見つかるパターンです。
地面を掘り進めて見つけた運命は後者にあたりますね。
ある意味主人公の努力の賜物だといえますが、それでも彼は彼女にお礼を伝えるのです。
この運命は、自分に向かって歩いてきたものではないかもしれません。
本当は素通りする予定だったのかもしれません。
しかし彼女がこちらを向いて、光を放ってくれたから「運命」だと気づけたのです。
いくつもの歯車がひとつずつ噛み合って訪れた運命ですね。
何年先もTogether 星座みたいに連なって
繋いだ手は離さないよ 幸あれ僕らの日々に
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
北斗七星が六つの星になることはありませんし、夏の大三角形がただの直線になることもありません。
星座を形成する星たちは、いつだって一緒に動きます。
星は太陽に照らされて光るものもありますが、多くの星は自らが光を放つ恒星です。
おそらく二人は恒星なのでしょう。
お互いがお互いを目印にし合って、共に動き続けるのです。
何か辛いことがあってもお互いの存在が感じられれば大丈夫。こんな思いを感じますね。
Check this out , Check this out , So 143
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
まるで無線通信のような言い回しに聴こえるフレーズです。
今から言うことを確認して!といったニュアンスでしょうか。
さて「143」という数字に込められた意味をご存知ですか?
『花咲ケミライ』が収録されている1stアルバムの発売日が2019年の4月3日だから?
いいえ違います!「143」は英語のスラングのひとつなのです。
「I LOVE YOU」に含まれている文字数をカウントしてみてください。
1文字、4文字、3文字。すなわち143=愛している、という意味なのです。
文字数に限りがあるSNS上で見かけるようになりました。
ぴったりの「君」
理想のタイプではないけれど妥協して……。
この曲の主人公にはそんな考えが微塵もなかったようです。
ふと過ぎる不安もある
何故だか上手くいかない日も 寄り添い歩けば気分は晴れる
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
主人公にとって「君」の存在がどれほど大きなものなのかが窺えるフレーズです。
ちょっとしたことで落ち込みそうになったとき、彼女がひと言声をかけてくれたら気分が良くなるかもしれません。
でも主人公の場合は少し違います。
彼女が声をかけてくれなくても、同じ空間を一緒に歩いているだけで良いのです。
小さな不幸なんて帳消しにできるぐらいの眩しい幸せを、彼女が放っているのでしょう。
この幸せが終わらないように ずっと祈ってるよ
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
運命的な出会いなのだと確信していても、頭のどこかで「終わり」を考えてしまうのでしょう。
彼にとっての運命が、彼女にとっての運命だとは限らないのです。
もし二人が永遠の誓いを立てたとしても、永遠に離れないとは言い切れません。
運命はいつやって来るか分からないもの。
そして別れもまた、いつどこからやって来るか分からないものなのです。
頬に手をかざし 見つめ合えば僕らいつでもHappiness
出典: 花咲ケミライ/作詞:成海カズト 作曲:成海カズト
自らが光を放つ星と星。お互いを明るく照らします。
目が合うということは、相手を照らす明確な意思があるということでしょうか。
愛が自分に向いているのだと実感できる瞬間ですね。