Hold me tight 大阪ベイブルース
おれのこと好きか あんた聞くけど
Hold me tight そんなことさえ
わからんようになったんか
出典: 悲しい色やね/作詞:康珍化 作曲:林哲司
泣くことも抱き合うことも自由にならないふたりのやり取り。
好きだから今日まで信じて付き合ったし、今日だっていつもの海に来たのに。
お互いが好きと分かっているのにどうして今更それを聞いてくるの?
信じ合っていることを無視するような質問を投げかけられて、心は負のスパイラルに巻き込まれていくだけ。
今のあんたに対する思いは強く抱きしめて欲しいということだけなのに…。
決してきれいな海とはいえない大阪湾ですが、夜は別の景色を見せてくれます。
遠くに見えるイルミネーションはふたりの希望にもなったのでしょう。
ここに来ればふたりの関係がいつまでも続くと信じる時もあったのです。
でも今のあんたからの問いかけですべてが崩れていきました。
海の色は暗いけれど…
目の前に広がる暗く黒い海。その海がすべてを解決してくれることはありません。
それでも今すがることが出来るのはここにある海なのでしょうか?
全てを受け止めて
大阪の海は 悲しい色やね
さよならをみんな ここに捨てに来るから
出典: 悲しい色やね/作詞:康珍化 作曲:林哲司
月も星も見えない夜。湿度は相変わらず高いままです。
重さを感じる空気は心にまとわりついて離れようとしません。
いつもと変わらない海は、湿った空気の中で悲しみを受け止めてくれます。
寄せては返す波がコンクリートにぶつかる音だけになる夜の海。
涙と一緒に2人の心も無かったように砕けていきます。
涙の行き場所なんて知らなくていい、悲しみと苦しみでゆがんだ顔はもう見たくないのです。
「悲しい色やね」とため息みたいに口にしたのはすべてをあきらめてしまったから。
涙と心以外にも「あんたが捨てたいもの」…それが聞けなくて暗い海に目を向けたまま波の音を聞いています。
今でも好き…ただそれだけ
夜が終われば明日が来ることさえ否定をしてしまう暗い海。
その海から離れることが出来ないままの2人を歌詞は悲しい色で描きました。
出口のない迷路だけど
夢しかないよな 男やけれど
一度だってあんた 憎めなかった
逃げたらあかん 逃げたら くちびるかんだけど
出典: 悲しい色やね/作詞:康珍化 作曲:林哲司
願っていれば夢は必ず叶う…こんな言葉が日常に溢れています。
あきらめずに夢を追いかける人をサポートすれば、達成感も共有できそうです。
でも厳しい現実も待ち構えています。叶わない夢をいつまでも追いかける「あんた」。
夢を追いかける「あんた」が好きだからここまで付き合ってきました。
「あんた」の夢が叶うと信じているけれど、それがいつかは分からない。
今はふたりで迷路の中にいて別々に出口を探している時なのかも。
このまま夢が現実になるまで一緒にいたい…普通の幸せなんて望んでいない。
夢からそしてふたりの未来から逃げ出したくなってもそこで耐えられる。
夢が叶った「あんた」の笑顔が見れると信じながら今は涙をこらえます。
目の前の海につぶやく「悲しい色やね」。
「あんた」を思うあたしの心の色そのままに広がっていきました。
街も河も優しいけれど…
大阪には沢山の河川があります。人が集まる道頓堀川は全国的に知れ渡っていますね。
天神祭と花火が有名な大川や、琵琶湖からの流れが最後は大阪湾にたどり着く淀川。
どの河も人々の暮らしに溶け込んでいます。
願いもそのまま…流れていく
Hold me tight 大阪ベイブルース
河はいくつも この街流れ
恋や夢のかけら みんな海に流してく
出典: 悲しい色やね/作詞:康珍化 作曲:林哲司