重厚なドラムを中心に繰り出すアップテンポなイントロ。
それに合わせて白い背景の中でゆらゆらと4人が揺れるような映像が映ります。
歌い出しになると、陽炎のような、まぼろしのようなイメージから一転するメリハリの良さ。
パキッとした4人の姿が、一気に映し出されていくのです。
それは、ライブが始まる直前の感覚に似ているかもしれません。
ライブのライトが落とされる感じやざわつく会場が静まり返り、今か、今かと主役の登場を待つあのドキドキ感。
それが、このMVでも感じられるのです。
注目その2 内容は演奏オンリー
今回のMVの特徴は、演奏する姿のみだということです。
「演奏オンリーのビデオで」というメンバーからリクエストで作られたこともあり余計な演出は一切なし。
激しく動き、歌い演奏する。ガールズバンドが奏でる力強く骨太なロックナンバーを楽しめるのです。
演奏している彼女たちは終始楽しそうに動き回っていますね。
そんな魅力的な姿を映し出すことで、曲の良さとともに『SCANDAL』の良さも伝えているのです。
近年のMVの傾向
最近のMVは、まるでひとつの短編映画のように世界観を作り込んだものが多い傾向です。
また、アニメを用いたりアイキャッチ効果を狙ったビジュアルを盛り込んだり。
様々な趣向を凝らして作品にしていく傾向といえます。
そんな作り込まれていく世界の中で、マスターピースのMVはシンプルかつ王道ともいえます。
シンプルに1曲を演奏する姿を映し出すことで、この楽曲に込めた想いが強く感じられるでしょう。
LEDをバッグに躍動
MVの中で、テンポが良く激しいノリで歌う彼女たちはLEDスクリーンの前で演奏しています。
LEDを用いたのは、ツアーでの演奏からだそうです。
「大きなLEDを背負ったのが気持ち良かった」ことから、今回のMVでも採用されているのですね。
楽曲のリズムやフレーズに合わせてバッグが変わっていく演出がされています。
この演出により楽曲そのもののリズムが視覚化され、力強い雰囲気を醸し出されているのです。
ライブを見ていると、曲とともに光の色やライトの角度が変わっていきます。
今回のMVもその手法に似ているといえるでしょう。
LEDライトをバッグにステージいっぱいに演奏する姿は迫力満点ですね。
目で見て楽しみ、耳で楽しむ。そんな魅力に溢れているのが分かります。
ライブを見ているような雰囲気と、曲に入り込める雰囲気が同居していることも楽しめるポイントなのです。
注目その3 ファッション
MVの中で注目したいポイントは、独特なファッションにもあるでしょう。
4人ぞれぞれがスポーティーでカラフルな衣装を身にまとっています。
動きの激しいロックナンバーであるマスターピースという曲だからこそ、かもしれません。
動き良さそうなゆったりとしたウエアが目に留まります。
シンプルだけどカラフル
ロック×スポーティーはイメージ的にも結びつきにくいものかもしれません。
しかし『SCANDAL』の着こなしは抜群のセンスを感られます。
ひとつひとつのアイテムは自宅にも一着あるようなものですが、ウインドブレーカーには白と赤。
そして黒のワントーン。
真っ白に、黄色×赤と彼女たちのキャラクターに合わせた色選びが見て取れます。
派手に着飾るのではなく、シンプルでスポーティーだからこそ色使いで個性をアピールしているのです。
動きやすそうなイメージとともに激しく動きのある演奏が、色合い鮮やかなファッションによって映えています。
そして、より躍動感に溢れる演出になっているのですね。
アパレルブランドをプロデュース
そんな4人はアパレルブランド「Feed back!」をプロデュースしています。
価格帯は1万円からと、少しお高目です。
ライブに着ていきたいTシャツや普段使いのできるトートバッグなどが販売されています。
カップルでお揃いにできるようなウエアもありますよ。
残念ながら、今回MVに登場しているウエアは販売されていません。
それでも彼女たちのテイストやファッションへの想いを感じられるでしょう。
WEBサイトのほか、東京・渋谷には実店舗もあるので、気になる方は、ぜひ覗いてみてくださいね。
お気に入りの一着が見つかるかもしれません。
SCANDALの名作になる
マスターピースは、プライベートレーベルで発表された第1作品です。
『SCANDAL』の骨太なロックナンバーに仕上がっていましたね。
MVもメンバーのリクエストがふんだんに盛り込まれているのが分かりました。
このことからも、彼女たちの代表作になるといっても過言ではありません。