徐々に明らかになる過去

垣間見える嫉妬

「元カノ」なんて呼ばないでよ
なんで 最近 モテてるの?
目が合って ウインク
Ah 惑わせないで

出典: この恋はトランジット/作詞:指原莉乃 作曲:K-WONDER・SAS3

ここで衝撃的な事実が突きつけられました。

「片思い」を連想させる表現が続きましたが、実はかつて付き合っていたのです。

でも自分が「元カノ」扱いされるのが嫌なよう…。

主人公の中では「君」への気持ちが現在進行形で育っているのではないでしょうか。

だから、他の女子からのアプローチに嫉妬心を燃やしてしまう…。

でも、そんな主人公の気持ちを知らず、当の本人である「君」はウインクをしてのけます。

「君」はちょっとお茶目な性格であることがうかがえますね。

複雑な愛情

君のことが 大好きと
悔しいくらい 叫ぶから
あの日 見捨てた事は忘れるわ
私 まだ信じてる
Destinyは君がいい
今はきっと この恋 トランジット (Yeah,Yeah,Yeah)

出典: この恋はトランジット/作詞:指原莉乃 作曲:K-WONDER・SAS3

ここで「君」への想いを素直に吐き出します。

そして「見捨てた」という言葉にも注目。

恐らく主人公は「君に見捨てられた」と感じる別れ方をしています。

強いショックを受けてもなお消すことのできない恋心を歌っているのです。

「Destiny」とは「運命」という意味。

別れてしまってもなお「君」との両想いを願ってしまうのでしょうか。

「君」を忘れられない主人公

「新しい恋」に没頭できない

違う誰か 出会って 恋をして…
そんな予定もないまま
進んで行く 空っぽカレンダー

出典: この恋はトランジット/作詞:指原莉乃 作曲:K-WONDER・SAS3

別れから立ち直るためには「新しい恋」の経験が有効。

主人公も「次の恋」へ向かおうとしていたようです。

ところが現実は違いました。

埋まらない予定。

そのまま時間だけが過ぎていく。

これではむしろ「元カレ」のことを考えてしまいそうですね。

「君」には好きな人がいる

部活中の 真剣な顔
切なくなる その眼差し
好きなあの子にも そんな顔してるの?

出典: この恋はトランジット/作詞:指原莉乃 作曲:K-WONDER・SAS3

ここでは冒頭のグラウンドにいる「君」を探す光景とリンクしているのだと思います。

主人公が見ていたのは部活動に熱心に取り組む「君」の姿。

グラウンドで行う部活ということは、野球やサッカーでしょうか?

スポーツに集中する姿というのはとてもカッコいいですね。

主人公は一生懸命な様子に心を奪われています。

そしてここで突如登場したもう一人の女の子の存在…。

そう、「君」が主人公以外の誰かのことを好きなのです。

これが別れの原因だったのでしょうか?

それか、別れた後に状況が変わったのかもしれません。

どんどん設定が明らかになり、主人公の複雑な心境が分かってきます。

「君」が忘れられない

君のことが 大好きと
届くように 叫びたい
誰かといても 君を重ねている
この恋を 諦めて
他のヒト 見つけたら
スネてくれる?気まぐれグランピー

出典: この恋はトランジット/作詞:指原莉乃 作曲:K-WONDER・SAS3

「次の恋」に進もうとしても、「君」を重ね合わせて忘れられない…。

この切ない乙女心も共感ポイントですね。

いっそ忘れられたら楽なのに。

でも、そう思っているうちはどんどんと愛情が深まってしまうものです。

もし他の人に恋をしたら「君」は自分に嫉妬してくれるのかな?

そんな淡い期待すら抱いてしまっています。

「グランピー」という言葉は白雪姫で登場する7人の小人のうち「怒りっぽい小人」のこと。

それが「気まぐれ」というのは不安定な情緒の現れなのかもしれません。