歌謡界の歌姫のアイドル路線上の楽曲
お色気路線?
女心を堂々と歌い上げた、凄みすら感じさせる稀代の歌姫の4枚目のシングル曲です。
デビュー当時は、お色気アイドル路線で売りだしていた時期もあり、これはその貴重な1曲です。
世相は1970年代の始まり。世は好景気に沸いています。
そんな時代背景をバックにして「四つのお願い」は明るくポップな雰囲気を醸し出しています。
歌い手のちあきなおみは当時、22才ながらその抜群の歌唱力で歌謡界に彗星の如く現れた逸材でした。
大人の女性の心をせつせつと歌い上げる彼女にとったら、全く方向性の違う楽曲だったでしょう。
「四つのお願い」は、恋に焦がれる乙女心を彼女の歌唱力が抜群の味付けを施した作品です。
今となっては貴重な1曲
楽曲の歌詞中に登場する主人公の女性は、好きな人に恋い焦がれる純情な乙女なのです。
歌詞はかなりきわどい女性の心情を描写しています。
しかし、全くいやらしさを感じさせないのはプロが作った楽曲として完成度が高いからでしょう。
主人公の女性の、恋への憧れや好きな男性からやってもらいたいことがあからさまに描写されています。
それでは早速、1番の歌詞からみていきましょう。
主人公は大人の恋に憧れる女子学生?
大好きな先輩に告白したい
この楽曲の主人公は、好きな先輩が同じ学校内にいるようです。
主人公は、実に朗らかであっけらかんとした快活な女の子。
好きという意思表示をするのに、あまり恥じらいは感じていないようですね。
そして主人公には、好きな人が現れた時には約束してほしいことが4つありました。
それを今、遂に憧れだった男性に告げる時が来たのです。
主人公は瞳をきらきらさせて訴えます。
恋をしたら聞いてほしかった
たとえば私が恋を恋をするなら
四つのお願い聞いて聞いてほしいの
出典: 四つのお願い/作詞:白鳥朝詠 作曲:鈴木淳
主人公は以前から、自分が恋をしてしまったら是非とも男性に言いたいことがありました。
それは恋する気持ちを大切にしたいと思う、女性ならば誰もが思う希望や夢。
それを真っ先に好きな男性に言いたかったのです。
ワクワクドキドキする気持ちを押さえて。
恋に恋する乙女の気持ちを、主人公は臆することなく男性に伝えるのです。
その思いが次の歌詞で登場してきます。
あなたと私の関係性
秘密にしてほしいこととは?
一つやさしく愛して
二つわがまま言わせて
三つさみしくさせないで
四つ誰にも秘密にしてネ
出典: 四つのお願い/作詞:白鳥朝詠 作曲:鈴木淳
主人公のお願いは全部で4つ。どれも純情な乙女の気持ちを代弁したものばかりです。
主人公の恋に対する憧れへの願望ばかりです。それは全ての女性が求めるものでしょう。
乙女心いっぱいの主人公の女性にとって、恋するという気持ちは楽しくて仕方ありません。
世間の目を気にする女性ならば、言いたくても言えないことでもスパッと言ってしまえるのです。
まさに天真爛漫。恋することによって笑顔がますます似合うようになる年頃です。
しかし、2人だけの関係にしておきたいという願望もしっかり含まれていますね。
それが主人公の求める秘密なのです。他の人に2人の関係を知られたくないのです。
そう、2人だけの楽しいひとときを誰にも邪魔されたくないから。
変な噂を立てられるのがたまらなく恥ずかしいからです。
とにかく今は、女性としての喜びを満面に表したい主人公なのです。