この部分では、大事な人の幸せや成功を強く願っている気持ちが描かれています。

本当は主人公だって、この大事な人といつまでも一緒にいたいはずです。

しかしそんな甘えたことをいってしまったら相手を困らせてしまいます。

だから「いつかまた会える」という言葉さえかけないようにしているのです。

「いつかまた会える」といってしまったら相手が弱気になった時、夢を叶えないまま戻ってきてしまうかもしれません。

きっとそのように主人公は思ったからこそ、未練がましい言葉は一切いわないのでしょう。

大事な人が主人公といつまでも一緒にいたら大事なチャンスを逃すかもしれません。

今夜ここで大事な人を送り出すことによってそのチャンスを掴むかもしれないのです。

2番~ラストの歌詞

喧嘩をした二人

ぶつかり合った日は 誰より遠くに感じて
ポケットの“ごめんね”が 取り出せないまま
不器用に振り回してばかりだったのに
君はいつも隣にいてくれたね

出典: 夜明けの流星群/作詞:TOMOMI・Hidenori Tanaka 作曲:Hidenori Tanaka

2番の冒頭では、主人公とその大事な人の思い出話が描かれています。

「ぶつかり合った日」とあるので、今までずっと毎日仲良しというわけではなかったみたいです。

この二人はきっと心の距離が近いから、喧嘩することもあったのでしょう。

そして「ポケットの“ごめんね”が取り出せないまま」といっているので、素直に謝れなかったのだと推測できます。

この主人公は喧嘩するとプライドが邪魔をしてしまうタイプなのかもしれませんね。

一方、大事な人はとても優しい性格だったようです。

「いつも隣にいてくれた」という歌詞がその証拠でしょう。

喧嘩をしたとしても、心の奥深くでは主人公のことを気にかけていたのだと読み取れます。

複雑な気持ちを抱えている主人公

「さよなら」の代わりをずっと探してるの
遠い空がにじんでゆく

出典: 夜明けの流星群/作詞:TOMOMI・Hidenori Tanaka 作曲:Hidenori Tanaka

1番では「いつかまた会える」とはいわないと断言していました。

でもだからといって「さよなら」といってずっとお別れのままになるのも嫌なのでしょう。

この部分の歌詞からはそんな主人公の複雑な気持ちを読み取ることができます。

複雑だからこそどのような言葉をかけてお別れすればよいのか分からないのでしょう。

映画の内容にもリンクしている歌詞に注目!

過ぎ去った流星群を胸に抱いて 僕はエールを送る
どんな深い森に迷ったって 笑顔がすぐそばにあった
毎日にひそんだサプライズが 君を大きく変える
輝くダイヤモンド 心にひとつ 忘れないように

出典: 夜明けの流星群/作詞:TOMOMI・Hidenori Tanaka 作曲:Hidenori Tanaka

1番のサビでは「流星群に願いを積んで」と歌っていました。

それが2番の歌詞では「過ぎ去った流星群」「エールを送る」とあるので、1番で見た流星群を今度は見送っているようですね。

まるで夢に向かって旅立った大事な人を流星群に例えているようにもみえます。

歌詞の後半では「輝くダイヤモンド」と出てきていますね。

これは先ほど紹介したポケモン映画「破壊の繭とディアンシー」ともリンクしている言葉です。

というのも、この映画の舞台となっているのは"聖なるダイヤ"が置いてある「ダイヤモンド鉱国」という場所。

物語の鍵を握っているポケモン・ディアンシーはその"聖なるダイヤ"を生み出せるといわれているのです。

つまり、この映画において「ダイヤモンド」というのは重要なキーワードであることが分かります。

そのキーワードをサビの中に入れることによって、映画のファンも共感できる内容となっているようです。

もし将来悲しい現実が訪れたとしても…

もし世界が色を変えて
帰り道がわからなくても
行かなくちゃ

出典: 夜明けの流星群/作詞:TOMOMI・Hidenori Tanaka 作曲:Hidenori Tanaka

長い人生の中で自分や相手の環境がガラッと変わることもあるかもしれません。

そしたらどんなに会いたくても二度と会えなくなるかもしれないのです。

「世界が色を変えて」や「帰り道がわからなくても」とはいつか訪れるかもしれない悲しい現実を歌っているのでしょう。

もしそうなったとしても、自分が掲げた目標に向かってひたむきに走っていくしかありません。

強い絆があるからこそ手を離せる

降り出した流星群に願いを積んで 君の明日へ放つ
どんな離れてたって感じ合える 絆が僕らにはあるさ
もっと強くなれる 信じてる 奇跡だって起こせる
つながった手を 今そっと離した 同じ空の下
君はひとりじゃない

出典: 夜明けの流星群/作詞:TOMOMI・Hidenori Tanaka 作曲:Hidenori Tanaka

最後のサビでは再び二人の絆について歌っています。

今まで一緒に時間を過ごしてきた二人には簡単には壊せない強い絆ができているのです。

だから、遠く離れてもその絆を感じながら日々頑張ることができるのでしょう。

その強い絆のおかげで奇跡だって起こせるかもしれません。

本当に強い絆で繋がっているのであれば、二人がいる場所なんて関係なくパワーを分け合うことができるのです。

だからこそ、この主人公は安心して相手の手を「今そっと離した」といっているのでしょう。

そして一番最後に「君はひとりじゃない」という言葉で"これからも支え続けるよ"ということを伝えたのだと推測できます。

おわりに