メジャー2ndアルバム「吹き零れる程のI、哀、愛」収録曲

クリープハイプ【NE-TAXI】歌詞解説!昔の恋人に未練…投げやりになってタクシーに乗る前に聴こう!の画像

尾崎によると、タイトルにある”I”、”哀”、”愛”の3つのアイが、自分の中でも、曲を作る上でも大事なものであると述べている。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/吹き零れる程のI、哀、愛

アルバム収録曲に登場する様々な主人公の「アイ」の物語が描かれています。

そんな「アイ」をある曲は書き殴ったような激しさで、ある曲は包み込むような優しさで表現したこのアルバム

一味違ったクリープハイプの魅力を堪能できる一枚と言っても過言ではありません。

一聴の価値あり!です。

シングルカットされていない隠れた名曲

廃盤になったインディーズ時代の2ndミニアルバム『When I was young, I’d listen to the radio』に収録されていた曲を新たなアレンジで再録。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/吹き零れる程のI、哀、愛#収録曲

インディーズ時代から長い間ライブでも歌われてきた、ファンの間ではおなじみの曲のようです。

「NE-TAXIが一番好き!」というファンも。

ライブでのファンの盛り上がりの様子を見ると、長年ファンの間で愛されている曲ということが伝わってきます。

ライブならではのイントロアレンジ、そして熱量と臨場感がひしひしと伝わってきました。

インディーズ時代のアレンジ

こちらは音源のみですが、廃盤になったインディーズ時代のアルバムに収録されたものです。

聴き比べると確かに違うインディーズ時代と、メジャーデビュー後のアレンジ。

これはこれで、いい!

尾崎世界観のあの独特な中毒性のある歌声も、今もインディーズ時代も変わらず健在です。

曲中のテンポの変化に注目!

2分26秒という1曲の演奏時間としては比較的短い「NE-TAXI」。

この短い時間の中で、絶妙なタイミングで8ビートから16ビート、16ビートからビート8へと変化します。

テンポの緩急を入れ込むことによってよりリアルなものとなる「今」と「過去」や「静」と「動」。

そして矛盾を抱えた主人公の心の内を巧みに表現しています。

物語はイントロから始まっている

イントロは8ビートから始まって、歌い出しの直前で16ビートに突然変化しています。

その突然のテンポの変化によって、まるでタクシーを拾って、乗り込んで、走り出す…。

というようなひとつの物語をイントロ部分だけでつい想像できてしまうよう。

ギターのメロディラインもどことなく夜のネオンや雨など様々な景色が見えてきそうなものとなっています。

どこでもいいから連れてって

ねぇタクシー止まってよ ねぇタクシー飛ばしてよ
このラジオの女の息継ぎなんかイヤらしいから消してよ

ねぇタクシー拾っては ねぇタクシー捨てるなんて
あんたも結局アイツとなんにも変わらないんだね

出典: NE-TAXI/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観

彼に他の誰かの影を感じているのでしょうか?

それとも、既に彼に捨てられてしまったのでしょうか?

どちらにせよ、彼女は相当やさぐれてしまっているようです。

一刻も早くここから離れたい。

どこでもいいから彼を感じない場所へ行ってしまいたい。

きっと彼との始まりは、彼から強引に始まったのではないでしょうか。

でも、いつの間にか彼女の方が本気になっていたのでしょう。

そして、捨てられた。

他の誰かに彼は乗り換えたのです。