クリープハイプ「二十九、三十」とは?
「二十九、三十」誕生のきっかけは?
『R25』というフリーペーパーをご存知でしょうか。
20代半ばから30代を過ぎたあたりの、社会人には慣れてきたけれどまだまだ若手、という年代のサラリーマンを対象としたフリーペーパーです。
ちょっとした通勤時間に読める記事構成で、かつては主要駅などに置かれていたので、目にしたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。
2015年に紙からウェブ版へ移行したものの、2017年にサービス終了。しかし現在『新R25』というウェブメディアとして引き継がれています。
アラサー世代を応援するプロジェクト『THINK30』
25歳が責任のない子供から責任がある大人へ、学生気分が抜けない社会人から社会に貢献する立場への転換期だとします。
だとすると、30歳は仕事や恋愛という目の前の状況だけでなく、転職や結婚も含め今後の身の振り方を考える、人生の転換期といえる年代にあたります。
しかし実際30歳になってみると、置かれる立場や状況は変わるのに、自分自身はそこまで変わっている気がしない、かもしれません。
そんな30歳前後、アラサー世代を応援するために『R25』から誕生したのが『THINK30』というプロジェクトチームです。
「二十九、三十」のMVをチェック!


「二十九、三十」は両A面シングルとして発売されましたが、もうひとつの収録曲が「エロ」。
こちらは青春時代にありがちな刹那的で軽薄なひと夏の恋愛を通して、切ないほどあっという間に過ぎ去ってしまう若さを歌った曲です。
「エロ」のMVでも落合モトキさんが主人公を演じ、駅でサラリーマンにぶつかって曲が終わります。
ぶつかる側からぶつかられる側へ
同じ俳優さんが演じる学生と社会人。
気分的には学生の延長のような20代ですが、新たな環境で社会人として右往左往し、ふと気づいたら30歳目前だったという方も少なくないと思います。
「エロ」の世代から「二十九、三十」の世代の間も、いつの間にか、あっという間に過ぎ去ってしまうものかもしれませんね。
「二十九、三十」の歌詞の意味を紐解く
クリープハイプの楽曲は、尾崎世界観さんの文学的ともいえる感性から生まれる世界観も魅力のひとつですよね。
この「二十九、三十」というタイトルは、原田宗典さんの小説「十九、二十(はたち)」を意識しているそうです。
10の位が変わる年代は考え方や生き様などが変わる人生の節目でもあり、楽曲のテーマにもぴったりな、素敵なオマージュだと思います。